春惜しむ「折々のうた」ありて今日

青麦(あおむぎ)

2018/04/10 Tue

    青麦の穂立ちも花も風さわわ /むく

         (あおむぎのほだちもはなも かぜさわわ)



 青麦 (2018.4.5 観音崎公園:神奈川県横須賀市)


 三浦半島で麦畑を目にすることは滅多にない。
 青々と茂った麦畑に郷愁に駆られるのは、そのせいもあるのだろう。

 米とともに小麦粉も主食の一つ。
 私は米飯党のほうではあるが、小麦にもさ大いにお世話になっている。
 酒を控えている今は、米と麦の摂取バランスが拮抗してきたかも知れない。
 (麦酒も止めてはいるが。)

 米、小麦、とうもろこしを、世界の三大穀物というそうだ。
 とうもろこしを主食にしているという話を、日本ではまず聞かない。
 日本人の一般的な主食は米と小麦と言えよう。

 米に比べ、小麦にはその自給率が低いという印象がある。
 統計を見ると、国産の小麦の用途はほとんどが「うどん」用であるらしい。
 つまり、パン用の小麦はほとんどが外国産だということになる。
 食糧自給率の問題はさておいて、「うどん粉は国産が一番」ということか。
 もっとうどんを食べるようにすると、国産小麦の生産量が増えるだろうか?
 ことは、そう簡単な話でもないらしい。

 食の安全を旗印に、「100%北海道産小麦使用のパン」作りプロジェクトを立ち上げている友人がいる。
 米飯党、蕎麦党の私がうどん党に変身するのとは訳が違う。
 その意気や良しと喝采を送りたい。

 (2018.4.10 御殿場にて)




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浦島草(うらしまそう)

2018/04/09 Mon

    黒竹か浦島草のしなる竿 /むく

         (くろちくか うらしまそうのしなるさお)



 浦島草 (観音崎公園:神奈川県横須賀市)


 2018年4月9日(月)

 今日から御殿場へ。
 用事もあったりして、10日ほど居る予定。
 御殿場の桜もすでに余花に。
 見ごろは逃してしまった。
 富士山北麓の遅桜が見られれば嬉しい。

 写真のウラシマソウは横須賀で撮ったもの。




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入校日 / 花冷え

2018/04/08 Sun

    式典へ機影つぎつぎ入校日

         (しきてんへきえいつぎつぎ にゅうこうび)



 花曇る空を (観音崎公園:神奈川県横須賀市)



    天と地の何かが違ひ花冷ゆる /むく

         (てんとちのなにかがちがい はなひゆる)



 低空飛行 (観音崎公園:神奈川県横須賀市)


 4月5日、防衛大学の入校式であることは知らず、隣接する観音崎公園へ。



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耕し / 遅霜(おそじも) / 苗植え / 馬鈴薯植う / 耕耘(こううん)

2018/04/07 Sat

    耕すは初めてと言ふ小十人

         (たがやすははじめてという こじゅうにん)



 貸し農園の説明会会場「フローラルドームふらら」 (花の都公園:山梨県南都留郡山中湖村)



    品川の3ナンバーも耕しに

         (しながわのさんなばーも たがやしに)



 貸し農園は写真右奥の一番深い一角に (花の都公園:山梨県南都留郡山中湖村)



    貸し農園遅霜油断するまじく

         (かしのうえん おそじもゆだんするまじく)



 貸し農園から望む富士山 (花の都公園:山梨県南都留郡山中湖村)



    農鳥の顕はれて苗植ゑる日に

         (のうとりのあらわれて なえうえるひに)



 一区画10坪の貸し農園 (花の都公園:山梨県南都留郡山中湖村)



    じゃが植ゑる奨めクラーク博士めく

         (じゃがうえるすすめ くらーくはくしめく)



 フローラルドームふらら (花の都公園:山梨県南都留郡山中湖村)



    じゃが薯を先づ植うべきと纏まりぬ

         (じゃがいもをまずううべきと まとまりぬ)



 説明会参加者へのプレゼント「山中湖ワイン」♪



    耕耘は貸し農園に頼み来し /むく

         (こううんは かしのうえんにたのみきし)


 横須賀に帰るや、ワインはガンコちゃんが弟さんのところに持って行ってしまいました。
 健康への配慮、いつもありがとう!!




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春の水 / 老の春 / 花散る

2018/04/07 Sat

    玻璃砂の小さき渦湧く春の水

         (はりすなのちさきうずわく はるのみず)



 湧水 (忍野八海:山梨県南都留郡忍野村)



    老の春猛禽ならぬこと確か

         (おいのはる もうきんならぬことたしか)



 春の百舌鳥 (散歩道:静岡県御殿場市)


 分類上、モズは「猛禽類」に含まないのが普通。
 タカなどと違ってモズの足は弱く、獲物を足で捕えることは出来ないとされる。



 枝垂れ桜 (ストック写真より)



    延命を拒みて花と散る覚悟 /むく

         (えんめいをこばみて はなとちるかくご)


 義母の晩年と最期を偲んで。



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春山菜 / たらの芽 / 花木五倍子(はなきぶし)

2018/04/06 Fri

    春山菜しよひ籠重く帰り来し

         (はるさんさい しょいかごおもくかえりきし)



 藁塚のある春 (忍野八海:山梨県南都留郡忍野村)



 春ほのか (忍野八海:山梨県南都留郡忍野村)



 春水 (忍野八海:山梨県南都留郡忍野村)



 たらの芽 (散歩道:静岡県御殿場市)



    たらの芽に自然わさびの夕餉かな

         (たらのめにじねんわさびの ゆうげかな)


 たらの芽、わさび、ともに春の季語。
 「山菜」は季語ではない。
 なぜ?と訊ねられても困るが、そうなっていないのだから仕方がない。
 「山菜摘み」を春の季語にしている歳時記はあるのかもしれないが、私は持っていない。

 上の二句は、ともに実の母が生まれ育った南部曲がり屋を思い出しての回想。



 木五倍子の花 (忍野八海:山梨県南都留郡忍野村)



    ご破算で願ひましては花木五倍子

         (ごはさんでねがいましては はなきぶし)



 主張 (忍野八海:山梨県南都留郡忍野村)



    主張したい時もたまには花木五倍子 /むく

         (しゅちょうしたいときもたまには はなきぶし)


 つくしんぼの句でしおらしくし過ぎたので



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春の川 / 遠き春

2018/04/05 Thu

    てんからの糸の流るる春の川

         (てんからのいとのながるる はるのかわ)



 ニジマス (忍野八海:山梨県南都留郡忍野村)


 「テンカラ」は日本古来の毛針。
 テンカラを用いた「テンカラ釣り」は餌を付けず毛針と糸(太糸に毛針を付けた細糸を継ぐ)と竿だけで行う釣りで、リールは使わないが、謂わば日本の伝統フライフィッシング。
 みちのくの方言かと思っていた「テンカラ」、釣り人の間ではごく一般的に使われている言葉らしい。

 話を交わしたご同輩。
 「釣れるよ、虹鱒(にじます)の他にも岩魚(いわな)とか山女(やまめ)。
 岩魚は燻製にしたり。
 岩魚の燻製はサイコーに美味い!」



 春の川 (忍野八海:山梨県南都留郡忍野村)



    てんから釣り父に習ひし遠き春 /むく

         (てんからつり ちちにならいしとおきはる)




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巣箱

2018/04/05 Thu

    露天湯の垣の向うの巣箱かな

         (ろてんゆのかきのむこうの すばこかな)



 巣箱 (散歩道:静岡県御殿場市)



    一館の大窓向きに巣箱かな /むく

         (いちかんのおおまどむきに すばこかな)




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四月馬鹿 / 花辛夷(はなこぶし) / 春

2018/04/04 Wed

    四月馬鹿開花予想に逆る旅

         (しがつばか かいかよそうにさかるたび)



 四月富士 (上吉田:山梨県富士吉田市)



    小流れに沿ひし農道花こぶし

         (こながれにそいしのうどう はなこぶし)



 辛夷と富士 (上吉田:山梨県富士吉田市)



    花こぶし富士農鳥の遠からじ

         (はなこぶし ふじのうとりのとおからじ)



 逆さ富士 (上吉田:山梨県富士吉田市)


 所用もあって富士山北麓に遊んだ一日。
 農鳥(のうとり)という言葉を教えてくれたのは土地の人。
 雪解けが進んで富士山に現れる、鳥の形をした斑雪(はだれ)をそう呼ぶとか。
 むかしから農事の目安にされてきたとのこと。
 甲斐富士側からしか見えない。
 またこの辺りに来るのが楽しみになってきた。

 以下は帰路の景。



    整田の重機軋める裾野春

         (せいでんのじゅうききしめる すそのはる)


    裾野春畔真つ直ぐな大棚田 /むく

         (すそのはる あぜまっすぐなおおたなだ)


 追記: 「重機の軋み」を「重機軋める」と推敲。
 文法的に適っているか外れているか…冒険をおかす自信はないのだが、流れを大事にしたい思いから。
 「重機軋めく」は心情にそぐわない。(2018.4.5)




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花蕾(はなつぼみ) / 真鶸(まひわ)帰る

2018/04/04 Wed

    真鶸らの帰る日近し花蕾

         (まひわらのかえるひちかし はなつぼみ)



アブラチャンの花? (散歩道:静岡県御殿場市)


 アブラチャン(らしい木)がその細い枝々に萌黄色(もえぎいろ)の小花を咲かせると、山々が一気に春めく。
 アブラチャンだけではない。
 木五倍子(きぶし)、柳、その他、ふだんは気に留めない諸々の雑木がいっせいに芽を出す。
 川合玉堂の絵などを思い出すような木の芽時(このめどき)の山。

 アブラチャンの花を撮っていると、「カワラヒワ(河原鶸)でもないような鳥がいた…けど、やっぱりカワラヒワかも」と、ガンコちゃんが自信なさそうに言う。
 それを聞いた私は俄然色めき立った。
 …カワラヒワに似て異なる鳥?

 「マヒワ(真鶸)だ、きっとマヒワだよ。
 どれどれ…。」
 ガンコちゃんのカメラのビュワーを覗き込む。

 羽が黄色くて白いお腹に黒い斑模様が見える。
 「マヒワの雄かな」と言いながら、スマホでマヒワの鳴き声付きの動画を見る。
 小流れの向こうの茂みから聞こえてくる囀りと、そっくりの鳴き声。
 間違いなさそうだ。

 …と、いかにも知っているようなことを書いたが、実は、マヒワを見るのは今日が初めて。
 昨夜、誰かのブログでマヒワの写真を見て一気にテンションが上がり、遇えたらいいなぁ…と思っていた矢先だった。
 それを「マヒワだ!」と直感、山勘で断言したのだから、我ながら自分という人間が恐ろしくなる。

 歩を止めて耳を澄ます。
 マヒワは群れて潜んでいるらしい。

 藪陰から2、3羽舞い上がって高枝に止まった。
 枝被りでピントが合わない。
 それっきり撮るチャンスは巡って来なかった。

 悔しい。
 アブラチャンの写真撮りなんかに夢中になっていなければ…。
 ご満悦そうなガンコちゃんが恨めしい。

 マヒワはいつの季語?と調べてみると、歳時記には秋の季語に鶸(ひわ)はあるものの、真鶸は見つからない。
 「鶸」は総称であり、そういう名前の鳥はいない。

 野鳥の多くは季節をまたいで見られるものであり、季語になってはいても、それほど絶対的なものではない。
 「季またがりの句は絶対に採らない」というご仁もおり、それに異を唱えるつもりもないが、こと野鳥に関する限り、私は柔軟でありたいと思っている。



マヒワ(雌) (散歩道:静岡県御殿場市)

  
 裏山へ、マヒワ撮りのリベンジに行った日。
 撮れはしたが、雌だけ。



マヒワ(雌) (散歩道:静岡県御殿場市)


 雄も撮りたいなぁ…。


マヒワ(雄) (散歩道:静岡県御殿場市)


 リベンジの2日目。
 やったー!
 ヒワ類はいろいろ種類が多いので同定には気を付けなくてはならないが、雄のマヒワかと。
 体長はスズメ12~14cmに対してマヒワは12~13cm。
 小さな鳥だ。



マヒワ(雄) (散歩道:静岡県御殿場市)


 羽を開いたところ。


マヒワ(雌らしい) (散歩道:静岡県御殿場市)


 撮っても撮ってもカワラヒワ…の苦闘の末に撮れたマヒワ。
 「弱い」「鳥」の字が当てられているように、人が飼う(野鳥を飼ってはいけません)とすぐ死んでしまうという鳥。
 カワラヒワ以上に慎重で臆病、という印象を受けた。
 繁殖地はヨーロッパ北部だという。



    真鶸帰るマルコ・ポーロの長き旅 /むく

         (まひわかえる まるこぽーろのながきたび)



こちらはカワラヒワ (散歩道:静岡県御殿場市)




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プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
職業:産業技術英語通訳・翻訳者。男性。岩手県生まれ宮城県育ち。俳句歴:2000年より。主な発信地:神奈川県横須賀市、静岡県御殿場市。

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