BGM: Contigo en la Distancia - Chris Botti (Trumpet)


湖を描いてゐる花合歓の下 むく

花野(はなの) / 野菊晴(のぎくばれ) / 秋晴れ

2016/10/10 Mon

    花野行くこの楽しさは老いてこそ

         (はなのゆく このたのしさはおいてこそ)



 アキノキリンソウ (2016.09.30 富士山麓:静岡県富士宮市)



    肯へば老も楽しや野菊晴

         (うべなえばおいもたのしや のぎくばれ)



 シラヤマギク (2016.09.30 富士山麓:静岡県富士宮市)


 遅まきながら、「老い」を認める句を詠んだのは初めてかと。
 たとえ天地がひっくり返っても、老いることが嬉しいなんてことはある筈がありませんから。

    この秋は何で年よる雲に鳥 /芭蕉

 俳聖の句を持ち出すまでもなく、本質的に「老い」、「衰え」を実感するのは哀しいことです。
 「また歯が減った、嬉しい!」なんていう人は居るはずがありませんね。

 しかし、考えれば、この世に生を受け、これまで無事に生きてこれたことは感謝に堪えないことでもあります。
 と、そんな述懐を持つのも老いたればこそ。

 年をとると、若い頃には見過ごしてきたことがたくさん見えてくる喜びがあるんです…と強がって、諸事肯定して楽しく生きて死んでゆきたいものです。
 (まだまだ死にたくはありませんが。)

 ところで、芭蕉句の「雲に鳥」を「春の季語ではないの?」と思われた方も多いかと。
 確かに「鳥雲に」と同義であり、今では春の季題と約束されています。
 しかし約束は約束ごと。
 この名句は、そうした約束が成立する以前に詠まれた句、だと私は考えます。
 春は秋に北から渡ってきた鳥が、秋は春に南から渡ってきた鳥が帰る季節です。

 この下五をどうするかは、俳聖にして大いに悩んだところではあるでしょう。



    老楽し秋晴れ余すところなく /むく

         (おいたのし あきばれあますところなく)



 東京湾 (2015.09.20 衣笠山:神奈川県横須賀市)



カネやモノでなく、子供たちに豊かな心の大切さを教えられる私たちに。(渡邊むく)


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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Re: こんばんは!

鍵コメさま

> 花野行くこの楽しさは老ひてこそ
>
> 確か・・老ひ、は老いだと思います(._.)

迂闊でした。
「老ゆ」ですから、たしかに「老いて」ですね。
ご指摘、ありがとうごうございます。

> ブログの写真は、お孫さんでしょうか?
> 利発そうですね。

あはは、これはオーストラリアに行ったときに出遭った子供です。
飛行機が大好きな少年なので、ときどき乗せてあげているんだと、小型機のパイロットが語っていました。
あんまり可愛い出逢いだったのでプロフィールに貼らせてもらいました。
私の子供の頃の写真にすればよかったかも(笑。
プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
職業:産業技術英語通訳・翻訳者。男性。俳句歴:2000年より。(主な発信地:神奈川県横須賀市、静岡県御殿場市)

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