BGM: Seashore Silence (by The Green Sun)


スプリンクラー見てをり虹の架かるかと むく

お汁粉

2016/02/13 Sat

 2月9日。

 電車に乗って田浦梅林へ。
 見頃にはまだ早いことを承知して。

 JR田浦駅の駅員室で、芥川龍之介の短編小説「蜜柑」の文学碑はどこか訊ねるが、知らないという。
 「あそこに展示してある観光写真の中にありませんか。」
 駅員にそう言われて、小さな駅舎の階上の通路に展示してある写真を一つづつ見る。
 展示されているだけあって写真はどれも力作だが、「蜜柑」の碑の写真はない。
 近隣の名所案内が掲示されている駅も多いというのに、不親切なことだ…。
 と、碑がある場所を地図で調べてこなかった自分の非を駅員のせいにする。

 以前、「蜜柑」の碑がある場所を地図で調べた時に、恐ろしく不便そうな場所だと思った記憶がある。
 一人で探すのは大変そうだ。
 今日は探梅に行くのだ。
 文学碑のことは忘れよう。

 ふと、今朝はコーヒーも飲まずに家を出たことを思い出す。
 飲みたい。
 コーヒーショップがありそうな雰囲気の町並ではない。
 たとえあっても、開店時間にはまだ早すぎる。
 仕方なく、自動販売機でお汁粉を買う。
 缶コーヒーよりはいい。

 お汁粉を買ったはいいが、飲む場所がない。
 歩きながら飲んで、着ているジャンパーや首に下げているカメラに垂れ溢しでもしたらイヤだ。
 安心して飲める日当りのいい場所を探して歩く。

 

梅の朝
梅の朝 (田浦:神奈川県横須賀市 2016.2.9)


 梅林に向かう谷戸の径沿いに小さな寺があった。
 寺なら、小さくても庭に梅の木の一本ぐらいあるだろう。
 よし、ここにしようと決めて門を潜る。
 ガンコちゃんは外で待つと言う。

 手水舎で手を清め、本堂に向かって形だけ手を合わせてから、お堂の濡れ縁にカメラバッグと並んで腰を下ろす。
 咲き始めた紅梅を見ながらお汁粉を頂く。

 誰もいない墓地で一人お詣りをしていた老婦人が、本堂の前にある香台に火をつけた線香を一束供えに来た。
 香台は濡れ縁に座っている私の真正面にあるので、老婦人の合掌を私が受けるようで按配がよろしくない。
 カメラバッグを持って横に移動する。

 「月命日ですか?」
 「えぇ、すこし日にちがずれてしまいましたけど。」

 年が明けてから、まだ母の墓参りに行っていない。
 そろそろ来る頃…と待っているだろう。


紅梅
紅梅 (田浦:神奈川県横須賀市 2016.2.9)



「違憲安保法廃止」、「原発ゼロの日本」を求める超党派の市民運動を応援します。(渡邊むく)

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テーマ : 季節の風景
ジャンル : 写真

コメント

Secret

No title

ゆっくりお汁粉飲めるところで良かったですね。
私も飲みたくなってきましたよ。

No title

季節の趣がしみてくる写真も素敵ですね。
毎日見せていただいています。
私も俳句を作ることに近づけないかと願いながら。
私もお汁粉が食べたくなりました(^^)

Re: No title

ジャムさま

> ゆっくりお汁粉飲めるところで良かったですね。
> 私も飲みたくなってきましたよ。
自動販売機のお汁粉大好きで、よく買って飲みます^^
夜桜には甘酒かな^^
コメントありがとうございます。

Re: No title

かぜくささま

> 季節の趣がしみてくる写真も素敵ですね。
> 毎日見せていただいています。
ありがとうございます。

> 私も俳句を作ることに近づけないかと願いながら。
嬉しいですね^^
こころざしが全てです。
私が所属する結社は、特には東京、神奈川にお住まいの人にお勧めできますが、書店で求められる「俳句界」のような雑誌には、全国のいろいろな俳句結社の紹介も載っています。
一度ご覧になってみることをお勧めします。
何か質問などあれば、鍵コメでお知らせください。
入門のお手伝いができるかと思います^^

> 私もお汁粉が食べたくなりました(^^)
寒い季節にはいいですね^^

コメントありがとうございます。
プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
職業:産業技術英語通訳・翻訳者。男性。俳句歴:2000年より。(主な発信地:神奈川県横須賀市、静岡県御殿場市)

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