灯籠や今も引揚桟橋と むく

ゆりかもめ(百合鷗)

2015/11/30 Mon

ユリカモメ
ゆりかもめ (散歩道:神奈川県横須賀市 2015.11.27)


 カモメの仲間の中でも特に顔つきの精悍なウミネコとは対照的に、ポッチャリ顔が愛くるしいユリカモメ。
 よく見ると白いアイリングがあるのが分かります。
 頭が白いのは冬羽で、夏は黒茶色になるのだそうで、英名も"Black-headed gull"。
 ズグロカモメと似ていますが、ユリカモメは眼の後ろに黒斑があり、嘴(くちばし)が赤く先が黒いのが特徴。


ユリカモメ
ゆりかもめ (散歩道:神奈川県横須賀市 2015.11.27)


 どこの水辺でも見られる鳥…と思いきや、寒い北の国から日本などの温暖な国々に渡るのは冬場で、厳冬期には北海道でもほとんど見られなくなるそうです。

 ユリカモメとミヤコドリ(都鳥)は同じか別か?
 現在では、学名"haematopus ostralegus"という鳥に「ミヤコドリ」の和名が付いていますが、有名な伊勢物語(九段「東下り」)に登場する都鳥はユリカモメのこと、とする説が有力視されています。


 なほ行き行きて、武蔵の国と下総(しもつふさ)の国との中に、いと大きなる川あり。
 それをすみだ川といふ。
 その川のほとりに群れゐて、「思ひやれば、限りなく遠くも来にけるかな」とわび合へるに、渡し守、「はや舟に乗れ、日も暮れぬ」と言ふに、乗りて渡らむとするに、みな人ものわびしくて、京に思ふ人なきにしもあらず。
 さる折しも、白き鳥の嘴と脚と赤き、鴫(しぎ)の大きさなる、水の上に遊びつつ魚を食ふ。
 京には見えぬ鳥なれば、みな人見知らず。
 渡しもりに問ひければ、これなむ都鳥と言ふを聞きて、

    名にし負はばいざこと問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと

 と詠めりければ、舟こぞりて泣きにけり。


 伊勢物語の時代はどうであったか分かりませんが、現在は、琵琶湖や京都でもユリカモメが観察されています。


    東京を離れて久し百合鷗

         (とうきょうをはなれてひさし ゆりかもめ)


    日の射して嘴赤し百合鷗 /むく

         (ひのさしてくちばしあかし ゆりかもめ)



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職業:産業技術英語通訳・翻訳者。男性。俳句歴:2000年より。(主な発信地:神奈川県横須賀市、静岡県御殿場市)

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