BGM: Contigo en la Distancia - Chris Botti (Trumpet)


湖を描いてゐる花合歓の下 むく

春の雨

2015/03/07 Sat


2015.3.4 ねこやなぎ (散歩道:神奈川県横須賀市)

 父も俳句を詠みましたが、父と俳句の話をしたことはありません。
 私が10歳の時、38歳で他界してしまったので。
 父の句帳も今は残っていません。

 三年前の秋口に、ふとしたことから、父の句が掲載されている短詩の同人誌を見つけました。

          女には女の話春の雨

          飯蛸の味も忘れて山住まゐ /渡邊愁泉

 父が24歳の時に詠んだと思われるこの春の句2つが掲載されていたのは、昭和21年に岩手県盛岡市で発行された「草笛」という同人誌の第1巻第2号。
 上の2句の他に、短歌2首と俳句論も。
 記名のあとに「藤里」と記されているので、当時は釜石ではなく、内陸の奥州市(現在名)藤里に住んで、祖父の事業を手伝っていたのでしょう。

 岩手県には同名の同人誌が今でもありますが、父が所属していた「草笛」とは違うようです。
 父が所属していた「草笛」は、虚子門で岩手出身の俳人山口青邨系の結社。
 戦時中、父は、名古屋で暮らしていたようで、そこで俳句を詠むようになり、青邨に師事していたようです。
 おそらく、その縁から、帰郷した岩手で「草笛」創刊同人の一人に加わったのだろうと思われます。

 「草笛」の主宰(だったと思われる)は盛岡市の盛岡八幡宮境内に「芹の水満ことなく減ることなく」の
句碑が建つ田村了咲(たむら・りょうさく)で、同人には次のような方々の名前も。

 宮野小提灯・・・山口青邨に結社「夏草」を起こさせた人物として知られる。
 小原啄葉さん(存命)…3.11を詠んだ句が脚光を浴びるなど、ご健在。
 寿々木米若・・・虚子の弟子で、当時最も有名な浪曲師の一人だった人。「佐渡情話」が大人気を博した。

 文芸に親しんだ父の足跡は皆目雲を掴むようだったのですが、一つでも手がかりが見つかったのは嬉しいことでした。
 活字になった父の他の作品も探してみたいと思っていますが、見つかるかどうか…。




にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ にほんブログ村 写真ブログ 季節・四季写真へ
スポンサーサイト

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

Secret

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

> お父様と、俳句の話はしたことはなかったのに
> 今、こうして、むくさんも、詠まれるようになった・・・・・
不思議なものですね。

>父が存命の頃は、私は、カメラや写真に
> 全く興味がなかったのに、いつのまにか
血は水よりも濃しということですね。
そのように導かれているのだと思います。

写真も俳句も共通項があるように思っています。
もうすぐ春本番。
新鮮な季節をたくさんお撮りくださいませ。
プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
職業:産業技術英語通訳・翻訳者。男性。俳句歴:2000年より。(主な発信地:神奈川県横須賀市、静岡県御殿場市)

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
リンク
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR