BGM: Seashore Silence (by The Green Sun)


スプリンクラー見てをり虹の架かるかと むく

花すみれ

2015/02/22 Sun


2014.3.26 すみれ (吉井貝塚:神奈川県横須賀市)


     花すみれその淡色も濃き色も /むく


 一昨年初めてかかった花粉症。
 掛かりつけの内科で処方してもらった薬は効きましたが、喜ぶわけにも。

 去年は「治ったのかな?」と思うほど、悩まされることがありませんでしたが、今年はどうでしょう?
 このところ、鼻がむずむずすることが多くなったような。

 昨日は、カメラを持って、別の薬をもらいに、大津にあるその内科へ。
 最近また、いろいろ健康注意信号が出ている…と自覚するようになったので、良い機会と血液検査も。

 帰りに、その内科から近いガンコちゃんの母上のお宅へ。
 ガンコちゃんが待っているので。

 コーヒーを奨めてくださった母上に、お茶を所望。
 日本茶は好きでなかったはずが、そこは医者帰り。
 健康のために…と、殊勝なことを。

 お茶を一杯いただきながら、いつものように俳句の話など。
 「すみれ」を例にとっての季題の話。

    山路来て何やらゆかしすみれ草 /芭蕉

    貝塚の埋め戻されて花すみれ/皐月

 皐月は、母上の現在の俳号。
 いつの間にか新しく…。

 かつて浦賀にお住まいだった頃に、歩いて御林を越えて訪ねた吉井貝塚。
 当時は発掘中だったその貝塚に、何十年ぶりかで再び足を運んだ時にお詠みになった句のようです。
 大津から引っ越して少し遠くなった、娘の新居を訪ねたついでに(私が留守の時でしたが)。

 同じ貝塚で、かつては短歌をお詠みになられたのかと。
 …といっても、出版もされている母上の歌集を、私はまだ読んだことがないのですが。

 おなじ「すみれ」を詠むのにも、「すみれぐさ」とするのと「花すみれ」とするのでは、詩の趣がだいぶ異なってきます。
 「すみれぐさ」だから旅の詩人である芭蕉らしさ、寂しさ、孤高の境を行く雄々しさまで感じられるので、「山路来て何やらゆかし花すみれ」では、その味わいが薄れてしまいます。

 母上の句はその反対で、「貝塚の埋め戻されてすみれ草」では、ただ荒涼とした景が広がるばかりで、懐旧の深い思い、やさしさ、女性らしさといったものは伝わってきません。
 こうして比較してみると、詩に合った季題を添わせることがいかに大事かがよく分かるのではないでしょうか。

 地名でもそうですね。
 「桜が丘」、「百合が丘」、「すみれが丘」。
 名前だけしか知らない人に、与える印象に違いはないでしょうか?
 それぞれ、どんな町の印象を与えるでしょうか?

 どんな言葉を使うかはとても大事。
 一つの言葉を産むことは、一つの呪文を生むことだから。
 …と、つねづね、そんな風に思っています。

 母上のお宅を辞し、帰りは車で海岸線を走り、燈明崎と呼ばれる燈明堂があるで磯に寄ってから、「くりはま花の国」へ。
 ガンコちゃんは午後から仕事なので、花の国へは一人で♪


 
 2015.2.21 燈明台 (燈明崎:神奈川県横須賀市)

 
 2015.2.21 水道の春 (燈明崎:神奈川県横須賀市)

 
 2015.2.21 春潮 (燈明崎:神奈川県横須賀市)

 
 2015.2.21 浦賀港入口 (燈明崎:神奈川県横須賀市)



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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

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お早う御座います。

花すみれと、すみれ草の
感じ方の違い。。解りました。
何気なく使うりまどは、目から鱗でした。

奥様に似て・・お母様も素敵ですね!
句集も出されているのですね。

Re: お早う御座います。

> 奥様に似て・・お母様も素敵ですね!
> 句集も出されているのですね。

お二人に伝えておきますです。
義母は「歌集」を。
今は俳句ひと筋です。
プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
職業:産業技術英語通訳・翻訳者。男性。俳句歴:2000年より。(主な発信地:神奈川県横須賀市、静岡県御殿場市)

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