旅は秋パンとチーズと地のワイン

山百合(1/2)

2014/06/27 Fri

2014/06/27 立葵(三崎口:神奈川県三浦市)
 2014/06/27 立葵(三崎口:神奈川県三浦市)

 「どちらまで行かれるんですか?」

 京急久里浜駅のホームで下り電車を待っていると、見知らぬ人に声をかけられました。
 私より年長と思われる、カジュアルな夏服姿にも人品の良さが漂う男性。
 同好の士かな…と、さりげなくその人の出で立ちを観察。
 が、カメラを持っていらっしゃるようには見えません。

 「三崎口の妙音寺というお寺さんに山百合を見に行こうかと。
 山百合の季節には少し早いと思われるかもしれませんが、自生のものが見頃のようなので。」

 電車が到着したので同じ車輛に乗り込み、三脚を括りつけたカメラリュックを下ろし、その御仁の隣に掛けながら話を続けました。

 「自生の山百合と植栽のものと両方あって、自生の見頃は6月25日前後、植栽は7月15日頃だとか。
 お天気がはっきりしませんが、今日あたり行かないと…と思って。」

 「黄菖蒲も自生のものは他所から持ってきて移植したものより早く咲くと聞いたことがあります。」

 「なるほど。」

 「やっぱり、フラッシュは焚いて撮るんですか?」

 「いえ、夜でもない限り…。」

 「そうですか…。」

 「私の写真は、自分の記憶のための…ほんの飾りですから。」

 「私も明日あたり行ってみよう。
 良いことを伺いました。」

 と、その御仁は電車を降りる支度。

 「花はフラッシュを焚くと佳く撮れますよ。」
 そう言い残して次のYRP野比駅で下車。

 フラッシュを焚いて花を撮る…試してみようかしらん。

 電車の中で一句。

     半島の駅のホームにカンナの黄 /むく

 カンナは秋の季題ですが、まぁ、よしと。
 長年詠もうとしている景ですが、巧く詠めません。

2014/06/27 トウモロコシの花(三崎口:神奈川県三浦市)
 2014/06/27 トウモロコシの花(三崎口:神奈川県三浦市)

 長いトンネルを抜け…はせず、三崎口駅に着くと目の前はトウモロコシ畑。
 いかにも終着駅。


2014/06/27 トウモロコシの花(三崎口:神奈川県三浦市)
 2014/06/27 トウモロコシの花(三崎口:神奈川県三浦市)

 トウモロコシ、やっぱりイネ科だなぁ…と思いながら30分近く居続けたでしょうか。
 ポツリポツリと雨が。
 山百合を見に行かなくては…と思いながらも、立葵などにも目が止まって。

 妙音寺に向かって歩き出しながら、車中で開いた角川版の『季寄せ』で目にした句のことが…。


     泡立てる田川の見ゆれ喜雨祝 /宮野小提灯

 宮野小提灯(1895~1974)は盛岡出身の俳人で、「夏草」を創刊(1929)しましたが、自らは主宰の器ではないと、同郷の山口青邨(1892~1988)を撰者(後に主宰)に迎えています。
 小提灯の俳名には「自分は俳句の道を照らす提灯でよろしい」という意味が込められていたようです。


     喜雨祝父に所縁の人の詩 /むく

 元の句「喜雨祝父に所縁の小提灯」を推敲。(2014/06/29)



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
スポンサーサイト

テーマ : 季節の風景
ジャンル : 写真

コメント

Secret

プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
職業:産業技術英語通訳・翻訳者。男性。俳句歴:2000年より。(主な発信地:神奈川県横須賀市、静岡県御殿場市)

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
リンク
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR