旅は秋パンとチーズと地のワイン

濃あじさい

2014/06/13 Fri

2014/06/12 濃あじさい (散歩道:神奈川県横須賀市)
 2014/06/12 濃あじさい (散歩道:神奈川県横須賀市)

    濃あじさい卒寿の笑みの健やかに /むく

 旧詠から。

 食卓の上に昨日の朝から置いてある「黒酢」。
 ガンコちゃんが買ってきたらしい。
 これでラッキョウを漬けなさいということ?
 たしか、このあいだ普通のミツカン米酢を買って来たのになぜ?
 誰かに「黒酢で漬けると美味しいよ」とか教わったんだろうな。

 ともかく、そろそろ本漬けしなければいけない頃…と、塩漬けしたラッキョウを一昼夜水で晒すことに。
 なのに、家に帰ったガンコちゃん、開口一番に…。
 「あー、ラッキョウ臭い!」
 あ、あの、好きで臭くしている訳じゃないでしょうが…。

 昨夜も仕事で留守だったガンコちゃん。
 今日はよく晴れるのか、未明の空には明の明星がくっきり。
 U.S. Open初日の松山は競技を終了し、1アンダーの69と上々の滑り出し。
 今のうちにやっておくか…と、グラニュー糖を煮て冷まし、黒酢と鷹の爪を加えて調味液を作ってラッキョウを本漬けに。

 これでよし、と漬け終わったところで、ふと「黒酢」の酸度が気になりました。
 米酢の標準酸度は4%だったかな…と思いながら、紙パック入りの「黒酢」のラベルを見て茫然と。
 よく見ると「黒酢」のあとに小さな字で「ドリンク」と書いてありました。
 ふだん飲んだこともないものを、こんな時にわざわざ買ってきて、紛らわしいところに置くな~!

 最近読んだ『虚子俳話』の一つから抜粋で。


 ――その作品が立派だ、注目しはじめると、続いて示す作品も亦た立派だ、そんなことが暫く続く。人によって違ふが、さういふ事が一年間続く人もあり、二年間続く人もあり、又五六年以上続く人もある。
 併し、それは何年か続くとその勢ひは忽ち頓挫する。その作者は、先の盛期に意識しないで過ぎたが、その頃になって自分で自分を意識して来る。この自分を自分で意識する時代は、その句作は振はない時代にあるかもしれない。
 自分を自分で意識しない時代、さういふ時代が作者としては最も華々しい時代であるかもしれない。
 桜の花は一時に咲いたやうな時代、さういふ時代は再び来ないものであるかも知れない。

(虚子俳話:桜の咲いたやうな時代)


 俳句を始めてとうに十年を超えた私は、出来の悪いまま盛りを過ぎてしまった、という厳しい言葉にも聞こえます。
 でも、そうではなくて、「今スランプだと思うなら、もっと佳い句を詠みたいと思うなら、こういうことにも思いを致し、虚心坦懐に初心に返ることが大事」と言っているようにも。
 なぜなら、言葉の操り方はいささかでも巧みにはなっている筈だし、下手であろうと何であろうと俳句を止めようなんていう考えはさらさらないのだから。

 褒められたって実力が上がる訳ではなし、けなされたって実力が落ちる訳ではなし。
 他人の評など気にせず、無用の肩の力を抜いて、朝に見る露草のように瑞々しい気持で…と日々自分に言い聞かせることが大事と思った言葉。
 俳句ライフの第二章は外へ広くではなく、内へより深く。
 なぜなら、深さの表現には限界がないと思うから。
 深さは複雑な表現を避け、より単純な言葉で。
 なぜなら、共感を得られることが俳句の命だと思うから。
 曰く、「平明で余韻の深い句」と。




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おめでとうございます♪

りまどさま

コメント気付かずに…。
わが師高田風人子先生の言葉をお借りして。
「作句にあたっては、感じたことを述べるのではなく、
感じさせられたものを描くように心掛けたい。描くには、言葉を選び句調を整えることが大切。即ち、心に詠いながら描くのである。」
僭越ながら、りまどさんの句はそれがしっかり出来ていると思います。
プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
職業:産業技術英語通訳・翻訳者。男性。俳句歴:2000年より。(主な発信地:神奈川県横須賀市、静岡県御殿場市)

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