旅は秋パンとチーズと地のワイン

秀句鑑賞-秋の季語: 案山子(かかし、かがし)

2013/10/11 Fri

October 11 2013

与謝蕪村

 秋風の動かして行く案山子かな

 宝暦十年(1760年)秋、一緒に筑紫へ旅に出ないかという雲裡坊青飯(うんりぼうせいはん)の誘いを蕪村は断った。掲句は旅立つ雲裡坊への“はなむけ”。すでに六十路の雲裡坊に対して、蕪村は案山子に託し、秋風に心動かされはするものの行くことができず、口惜しい限りでお見送りします(どうぞお達者で)と詠んでいるのだ。この年蕪村は四十五歳。谷氏を捨てて釈氏の出家僧だったが既に還俗していたようで、与謝氏を名乗っている。二十歳年下のとも女と結婚したのもこの年。画業も忙しかったようだが、雲裡坊の誘いを断ったのは結婚を控えていたためでもあっただろうか。(渡邊むく)

 【与謝蕪村(よさ・ぶそん):享保元年(1716年)-天明3年12月25日(1784年1月17日)。摂津国東成郡毛馬村(せっつのくに ひがしなりごおり けまむら)(現大阪市都島区毛馬町)生まれ。】《参照》高橋庄次著『蕪村伝記考説』(春秋社)



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職業:産業技術英語通訳・翻訳者。男性。俳句歴:2000年より。(主な発信地:神奈川県横須賀市、静岡県御殿場市)

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