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火のあればすなはち囲み冬花火

玉蜀黍(とうもろこし) / 唐黍(とうきび)

2019/11/08 Fri

    富士の風たうもろこしの甘くなる

        (ふじのかぜ とうもろこしのあまくなる)


    富士荒るる雲や唐黍もぎ急ぐ /むく

        (ふじあるるくもや とうきびもぎいそぐ)



 トウモロコシの直売所 (2019.08.31 花の都公園:山梨県南都留郡山中湖村)


 玉蜀黍(とうもろこし)、唐黍(とうきび)は初秋の季語。

 毎年「俳句の日」の8月19日に行われる山中湖俳句大会に、去年に続いて参加。
 山中湖村の俳句倶楽部の一員に加えていただいた今年は、運営方(記録係)として。
 1句は大会の選外句「富士北麓たうもろこしの甘き頃」を推敲。
 素知らぬ顔で「岳北へ玉蜀黍の甘き頃」とでも詠めば良かったか…。


 お返し

 今年も借りた花の都公園の十坪農園。
 去年はうまく育たなかったトウモロコシに今年も挑戦した。
 生育は順調だったが、収穫時期になって蟻の食害で半分ほど駄目になった。
 蟻に食われるのは、それだけトウモロコシが甘い証拠…と自分を慰めてはみても、やっぱり悲しい。
 それにしても、毎日一本ずつ平らげる蟻たちの旺盛な食欲には驚いた。

 もう少し実が入るのを待ったほうが良さそうではあったが、蟻に食われる前にと、盆休み期間中のある日、数本を初収穫。
 キラキラと朝露の光るトウモロコシを捥いでいると、車から降りて散策中の家族連れにトウモロコシの直売所の在処を聞かれた。
 小さな子供二人を連れた三十代半ばぐらいの若夫婦だった。

 「たくさん人が来るお盆休みに間に合うように種を撒いたと思うんですけど、なにしろ天候が不順だったので、間に合わなかったようです。
 8月24日から直売という貼り紙を見ました。」
 
 「そうですか。
 楽しみにして来てみたんですけど…残念です。」

 「このトウモロコシ、よかったらどうぞ。
 作りはしたものの、糖尿病で自分では食べられないものですから。
 初収穫で、まだ少し若いかもしれませんが。」

 いかにも血糖値が上がりそうなトウモロコシが糖尿病患者に良くないのは本当のことだとしても、お印程度の味見はしてみたい。
 が、これからまだまだ採れることだから、今日味見をしなければならないというほどのものでもない。
 何より、山中湖の甘いトウモロコシをお目当てにしてせっかく遠くから来られた若夫婦と子供たちが気の毒になった。

 何度も礼を述べ、子供の手を引いて立ち去る若夫婦を見送り、ガンコちゃんと私も家路に就くことにした。
 引いた草を捨て、鎌などの貸し道具を洗って農機具小屋に片付けた。
 ゴム長靴をスニーカーに履き替えて車に乗ろうとしていたところへ、さっきの若夫婦が車で戻ってきた。

 「先ほどはありがとうございました。
 実は私たちは大月で農園をやっていて、道の駅などでも販売しているんです。
 これ、うちのファームで採れたジャガイモです。
 お礼に、どうぞ受け取ってください。」

 数本のトウモロコシのお礼に5㎏はある農場の名入りのジャガイモ。
 明らかに過ぎたるお返しである。

 今日も少し食べたそのジャガイモ“メイクイーン”は、三ケ月経ってもまだ新じゃがのように美味しい。



 ヒマワリ (2019.08.31 花の都公園:山梨県南都留郡山中湖村)


 (2019年11月8日 山中湖にて)


 ご訪問ありがとうございました。


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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
男性。岩手県生まれ宮城県育ち。約10年間の海外生活を除き首都圏の各地を転々。商社勤務の後、産業技術英語通訳・翻訳者。現在はほぼ引退し、愛妻ガンコちゃんと二人暮らし。主な発信地は山梨県山中湖村。俳句は2000年から。いつもあと5kg痩せたい♪

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