新樹
2019/05/23 Thu
宮新樹安産祀る句碑一つ /むく
(みやしんじゅ あんざんまつるくひひとつ)
山中諏訪明神(諏訪神社)には「安産祭」という一風変わった名前の祭がある。
祭が行われるのは毎年9月の4日と5日の両日で、曜日は関係しない。
諏訪明神を出発した「明神神輿」と呼ばれる本神輿と「御山神輿」と呼ばれる富士山をかたどった神輿が村道を練り歩く。
二つの神輿は宵宮には御旅所に置かれ、翌日諏訪神社に宮入りする。
宮入りのときには、男衆が担ぐ神輿の後に、安産を祈願する村の女性たち、全国各地から集まってきた女性たちが、それぞれ前の人の肩に手を載せて、長い列をなして連なる。
去年の宵宮は大変な台風渦で、村の半分が停電。
夜遅くになって雨風が幾分弱くなった。
やがて真夜中を過ぎようかという時刻に、御旅所へ向かう神輿の掛け声が聞こえてきた。
中止にはならなかったのか…なんという情熱だろう…と、揺れる蝋燭の灯の中で、私は伝統を絶やすまいとする村の人たちの執念に驚かされた。
風生はどんな安産祭を目にしたのだろう。
女とは母とは安産まつりかな /富安風生
繰り返し鑑賞すればするほど味わいの深くなる一句。(むく)
(みやしんじゅ あんざんまつるくひひとつ)
富安風生句碑 (2019.4.23 山中諏訪神社:山梨県東都留郡山中湖村)
風生句碑解説 (2019.4.23 山中諏訪神社:山梨県東都留郡山中湖村)
山中諏訪神社 (2018.6.5 山中湖村:山梨県東都留郡)
山中諏訪明神(諏訪神社)には「安産祭」という一風変わった名前の祭がある。
祭が行われるのは毎年9月の4日と5日の両日で、曜日は関係しない。
諏訪明神を出発した「明神神輿」と呼ばれる本神輿と「御山神輿」と呼ばれる富士山をかたどった神輿が村道を練り歩く。
二つの神輿は宵宮には御旅所に置かれ、翌日諏訪神社に宮入りする。
宮入りのときには、男衆が担ぐ神輿の後に、安産を祈願する村の女性たち、全国各地から集まってきた女性たちが、それぞれ前の人の肩に手を載せて、長い列をなして連なる。
去年の宵宮は大変な台風渦で、村の半分が停電。
夜遅くになって雨風が幾分弱くなった。
やがて真夜中を過ぎようかという時刻に、御旅所へ向かう神輿の掛け声が聞こえてきた。
中止にはならなかったのか…なんという情熱だろう…と、揺れる蝋燭の灯の中で、私は伝統を絶やすまいとする村の人たちの執念に驚かされた。
風生はどんな安産祭を目にしたのだろう。
女とは母とは安産まつりかな /富安風生
繰り返し鑑賞すればするほど味わいの深くなる一句。(むく)
(2019年5月23日 山中湖にて) ご訪問ありがとうございました。
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ジャンル : 学問・文化・芸術
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