渡邊むく俳句ブログ~まあおたいらに~渡邊むく俳句ブログ~まあおたいらに~ 「雛」掲載句(2019年)
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雪渓の細き一条富士の紺

「雛」掲載句(2019年)

2019/07/06 Sat

   掲載句・掲載記事 (2019年)



※ 『雛』2019年6月号掲載句を追加更新しました。


  『雛』 2019年6月号


        松毟鳥しらびその枝に雪残り

        (まつむしり しらびそのえにゆきのこり)
        2019年6月号 福神則子選



        花ミモザボンボニエールに収めたき

        (はなみもざ ぼんぼにえーるにおさめたき)
        2019年6月号 福神則子選

選評(秀句鑑賞): ボンボニエールとは砂糖菓子を入れる小さな丸みを帯びた菓子器で、日本では皇室のお祝い事に贈られる品として知られている。その器にミモザの花を入れたいとの遊び心はお洒落だ。


        頬白の声に背筋を意識して

        (ほおじろのこえに せすじをいしきして)
        2019年6月号 福神則子選




  『雛』 2019年5月号


        枯葎あやふく撃たれさうになる

        (かれむぐら あやうくうたれそうになる)
        2019年5月号 福神則子選



        紅梅のわけても好きなをのこ吾

        (こうばいのわけてもすきなおのこ われ)
        2019年5月号 福神則子選



        宿木に連雀の来て山湖春

        (やどりぎにれんじゃくのきて さんこはる)
        2019年5月号 福神則子選


東京吟行会 (2018年3月14日) 福神則子先生選


       苗札やハイウェイローズとはどんな

        (なえふだや はいうぇいろーずとはどんな)


春 秋 箋 (『雛』2019年5月号掲載)

 海抜千メートルの山中湖村は山梨県内の全市町村でもっとも寒いとされている。蠟梅も梅も育たず、柿も渋柿しか実らない。そんな寒冷地の冬にも鳥たちは元気。四十雀・小雀・日雀・山雀・柄長・河原鶸・赤啄木鳥・青啄木鳥・小啄木鳥・掛巣・鵙・鴲・鷽・菊戴・瑠璃鶲などの留鳥、尉鶲・鶫・花鶏などの渡り鳥である。湖畔の高木には毬のような宿木が実をたわわに実らせて、この村の春告鳥である黄連雀や緋連雀が来る日を待っている。



  『雛』 2019年4月号


        寒暁の紅富士色の鷽の胸

        (かんぎょうのべにふじいろのうそのむね)
        2019年4月号 福神則子選


        左義長やここにも富士の浅間社

        (さぎちょうや ここにもふじのせんげんしゃ)
        2019年4月号 福神則子選


        双子よとよろこぶ妻や寒玉子

        (ふたごよとよろこぶつまや かんたまご)
        2019年4月号 福神則子選

選評(秀句鑑賞): 割ってみるとまん丸い黄味が二つ並んでいた。思わぬ嬉しさを素直に喜ぶ妻や愛し。寒玉子の「寒」が効いている。



  『雛』 2019年3月号


        さ牡鹿の目のやさしさを悲しめり

        (さおしかのめのやさしさを かなしめり)
        2019年3月号 福神則子選



        日の昇り山湖しばらく冬の霧

        (ひののぼり さんこしばらくふゆのきり)
        2019年3月号 福神則子選

 ※ 原句「日昇りて山湖しばらく冬の霧」添削(則子先生):「添削によって言葉に余裕が生まれる分余韻が増す。」



  『雛』 2019年2月号


        日本のもみぢを描く子カナダの子

        (にっぽんのもみじをかくこ かなだのこ)
        2019年2月号 福神則子選



        妻の着くバスを待ちゐて冬ぬくし

        (つまのつくばすをまちいて ふゆぬくし)
        2019年2月号 福神則子選

選評(秀句鑑賞): 作者がむくさんと分かれば山中湖での作品か。一日早くやって来た作者は妻が乗っているはずのバスを楽しみに待っておられるのだろう。冬日に包まれながら…。


        実のはぜて真弓いよいよ真くれなゐ

        (みのはぜて まゆみいよいよまくれない)
        2019年2月号 福神則子選

東京吟行会 (2018年12月13日) 福神則子先生選


       師いく度通ひ来し道冬もみぢ

        (しいくたびかよいきしみち ふゆもみじ)

 ※ 則子先生のご指摘に基づき後日「師いく度通はれし道冬もみぢ」と推敲。


       激論を交せしあとの燗熱う

        (げきろんをかわせしあとの かんあつう)
        席題:熱燗


        冬薔薇一病を得て人やさし

        (ふゆそうび いちびょうをえてひとやさし)

春 秋 箋 (『雛』2019年2月号掲載)

 山中湖の名物のような霧。秋になって朝晩冷え込むようになるにつれ、夜が明けると湖面から霧が立ちあがる日が多くなる。湖の霧の上に浮かぶように聳える富岳は幻想的ですらある。冠雪の富士は曙光が差すとともに山頂から次第にうす紅を注してゆく。夏の赤富士に対し、これを紅富士と呼んだりもする。週末ともなると、富士山絶景ポイントでは厳寒にも負けないカメラマンが徹夜で紅富士を待っている。



  『雛』 2019年1月号


        塔頭の塀より高き紫苑かな

        (たっちゅうのへいよりたかき しおんかな)
        2019年1月号 福神則子選


        富士澄めりコスモスの色日々に濃く

        (ふじすめり こすもすのいろひびにこく)
        2019年1月号 福神則子選



 カテゴリーの“「雛」掲載句”をクリックすると、過去の全掲載句を一覧することが出来ます。


                月刊「雛」: 編集・発行人 高田風人子 福神則子
                発行所:   〒155-0033 東京都世田谷区代田6-9-10 雛発行所
                誌代:    月900円(年間10,800円)。

 ※ 「雛」の見本誌をご希望の方は上記発行所にご請求ください。
    (または、当ブログのコメント欄にその旨をお書き込みくだされば取次いたします。)
 ※ 「雛」は、長年高濱虚子、星野立子に師事し、ホトトギス本流の諷詠の道一筋に歩んで来られた高田風人子先生主宰の「惜春」の後継誌として発足した、福神則子先生を現主宰とする句誌です。)




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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

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渡邊むく

Author:渡邊むく
産業技術英語通訳・翻訳者。男性。岩手県生まれ宮城県育ち。人生の大半は首都圏暮し。海外生活約10年。俳句歴:2000年より。主な発信地:神奈川県横須賀市、山梨県山中湖村。

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