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航跡もイルカの群も夕焼ける

秀句鑑賞-秋の季語: 露(つゆ)

2013/10/10 Thu

October 10 2013

小林一茶

 白露しらつゆやあらゆる罪の消ゆるほど

 季題は露で秋。言わずもがなだが、掲句には仏教の考え方が背景にある。「罪」とは十悪五逆と呼ばれる仏に対する罪。身口意の三業にわたって前世で犯した罪で、薄幸の生を受けるのもその報いであり、現生において善根を積めば罪障が消えて来世では報われるという因果応報の理法である。江戸時代後期の人一茶にも、当然このような考え方はあった。田辺聖子作の小説「ひねくれ一茶」では、掲句が病弱ではかない生涯を終えた一茶の「初恋の人」の墓前に手向けられる。句の挿入が効果的で、読んでジンとくる場面だ。その墓は神奈川県横須賀市浦賀の専福寺に“あった”が、今は不明になっている。当時、浦賀は干鰯(ほしか)で栄え政治上も重要な港町で、江戸にも影響を及ぼすほど俳諧が盛んだった。一茶も何度か足を運んでいる。(渡邊むく)

 【小林一茶(こばやし・いっさ):宝暦13年(1763年)-文政10年(1828年)。長野県北国街道柏原宿(現上水内郡信濃町)生まれ。】



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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

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渡邊むく

Author:渡邊むく
男性。岩手県生まれ宮城県育ち。商社勤務、産業技術英語通訳・翻訳者を経て現在はほぼ引退。愛妻ガンコちゃんと二人暮らし。引越し回数二十六回。現在の主な発信地は東京へも富士山へも約70kmの神奈川県秦野市。俳句は2000年から。リンクはどうぞご自由に。

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