Yvonne

雲の峰北緯三十五度の海

耕運機

2018/04/17 Tue

    雨の来るらし耕運機田へ急ぐ /むく

         (あめくるらし こううんきたへいそぐ)



 穀雨前 (2018.4.12 仁杉:静岡県御殿場市)


 例年、御殿場の田植えは5月連休の間に行われるようだ。
 昨年のちょうどその頃、よく整地された大きな棚田が広がる一帯へ、代掻きと田植えの光景を見に行った。
 穏やかな日ではあったが少しだけ風があって、水田(みずた)がさざなみ立ち、水面に映る雪解(ゆきげ)富士を曇らせていた。
 水田の水面のところどころに黄色い花が散っているのが見えて、おやっと思った。
 初めはタンポポかと思ったのだが、その花びらの形から、どうやら菜の花の残骸らしいと思われた。
 菜の花の残骸が水面に点在しているのは、その一枚の棚田だけで、他の田んぼには見られなかった。
 この棚田だけ、どうして菜の花が散っているのだろう?と大いに気になった。

 やがて迎えた冬も終わりにさしかかると、御殿場は「水かけ菜」が楽しみな季節になった。
 と言っても、去年の早春に頂き物を一度口にしただけなので、大きなことは言えない。
 が、この希少な冬の緑野菜を美味しく戴いた後で、「水かけ菜」というユニークな名前の由来を知りたくて、インターネットなどで来歴を調べたりもした。

 ・ 水かけ菜は、漢字では「水掛(け)菜」と表記され、「とう菜」(薹菜、冬菜、唐菜)の別称でも知られるアブラナ科の葉野菜である。
 ・ 御殿場の水かけ菜は、主にもち米を栽培した水田や休耕田に水温12℃前後の富士山の湧水を引き込んで栽培される。(湧水が引き込めないと育たない。)
 ・ 早春に、薹立(とうりつ)した茎を手作業で一本一本摘み取って収穫する。
 と、こんなことが分かった。

 水かけ菜は、いわば富士山の湧水の恵みの一つなのだと言えようか。
 その水かけ菜をふたたび味わうことを楽しみにしていたのだが、もろもろの事情から今冬はほとんど御殿場で過ごすことが出来ず、口にすることが出来なかった。
 
 また会うことの叶わない水かけ菜への恋しい思いに沈んでいたある日・・・
 (と、これは長い話になりそうだぞ…続きはまた次回。) 

 (2018年4月17日 御殿場にて)




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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
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プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
産業技術英語通訳・翻訳者。男性。岩手県生まれ宮城県育ち。人生の大半は首都圏暮し。海外生活約10年。俳句歴:2000年より。主な発信地:神奈川県横須賀市、山梨県山中湖村。

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