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雪渓の細き一条富士の紺

柳 / 柳の花 / 芽柳

2018/03/25 Sun

    幽霊に足ある国の柳かな

         (ゆうれいにあしあるくにの やなぎかな)



柳の花 (横須賀しょうぶ園:神奈川県横須賀市)


 「柳」とだけ言った場合は概して晩春の季語ということになろうが、とあるブログで芽柳の写真を拝見して、ふと思い出して詠んだ句。

 幽霊にも色々な国籍があるが、足がないのは日本ぐらいのものだろうと思う。
 もっとも、最近は国際化による諸文化の交流によって、欧米にも足のない幽霊が増えつつあるらしい。
 将来、日本と外国とで幽霊の足の有る無しが反対になったとしても不思議はない。

 欧米の幽霊に足がないことを確認したのは、幽霊の本場と言われるイギリスに行った時のことだった。
 と言っても、実際に幽霊を見たわけではない。
 よく出ると言われている幽霊名所の一つを訪ねた時に、ガイドに「足はあるのか?」と訊ねたところ、「勿論、あるに決まっている」と断言されたというだけの話である。

 日本の幽霊も、初めから足がなかった訳ではなさそうだ。
 いつから足がなくなったかについては諸説あるが、円山応挙の幽霊画が流行ってからのことだという説は、他説より滑稽味があって、私などは「なるほど」と頷きたくなる。

 イギリスで幽霊屋敷を見物した夜は、静かな郊外の川べりにある、レンガや石を積んで建てられた古い農家のような造りのパプでの会食となった。
 川べりには大きな柳の緑の枝が夜風にそよぎ、パブの水辺まで続く広い庭にはアヒルが戯れていた。
 そこに佇つやたちまち、シェークスピエアの世界に踏み込んだかのような感覚に陶然として、我を忘れた。

 往年の名優ローレンス・オリヴィエの主演で映画化されたシェークスピアの四大悲劇の一つ「オセロ」の中で悲しく歌われた「柳の唄」は、胸に沁みた。



    カメレオン南ア柳の枝持つ子

         (かめれおん なんあやなぎのえだもつこ)


 旧詠。
 以下は今日の句。



    芽柳と言ひて花よと注されし

         (めやなぎといひて はなよとちゅうされし)


    芽柳のもえ黄は花の色なりし /むく

         (めやなぎのもえぎは はなのいろなりし)



柳の花 (横須賀しょうぶ園:神奈川県横須賀市)




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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

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渡邊むく

Author:渡邊むく
産業技術英語通訳・翻訳者。男性。岩手県生まれ宮城県育ち。人生の大半は首都圏暮し。海外生活約10年。俳句歴:2000年より。主な発信地:神奈川県横須賀市、山梨県山中湖村。

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