Moon Over Water - Updated: September 17, 2018

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花野行くディズニーランドを行くごとく

鶯(うぐいす) / 花木五倍子(はなきぶし)

2018/03/13 Tue

    うぐひすの声澄み沖を白い船

         (うぐいすのこえすみ おきをしろいふね)



沖霞  (散歩道:神奈川県横須賀市)


 高台(たかだい)に続く坂の石段を登ってゆくと、谷戸の上空で鳶がけたたましく啼いた。
 「カラスに追われているのかな?」と、訊ねるともなくガンコちゃんに言う。
 「トンビが別のトンビを追い回しているみたいよ。」
 「トンビ同士の空中戦かぁ。」
 「春だから。」
 「そうか、繁殖期になったという訳か。」

 えさ場を争ってカラスがトンビを追い払う光景はときどき目にする。
 しかし、繁殖期を迎えた雄のトンビが、あんな猛(たけ)り声を上げながら雌のトンビを追い回したり、あるいは雄同士がバトルを繰り広げたりするのかどうか、確信はない。
 そんなこともあっていいか…と思って、適当に言ったまでである。

 見下ろす谷戸(やと)からウグイスの声は聞こえてこないが、先日のたどたどしかった初音(はつね)は、すっかり名調子に変わっているかもしれない。
 高台の家々の庭に咲く春の花々を見て回る。
 梅や椿は早くも盛りを過ぎようとしている。
 ユキヤナギが咲き出した。
 谷間(たにあい)のところどころに、枝から蒼い花房を吊り下げて木五倍子(きぶし)が咲いている。

 春霞む沖を、船腹のひと際白い巨船が行く。
 「客船のようだね」と言うと、望遠レンズを持ってこなかった私の代わりに、ガンコちゃんが自分のコンデジを目いっぱいズーミングして覗いてくれた。
 辛うじて船名が読めたようで、「PACIFIC VENUSかな」と言う。

 客船が岬の陰に消えるのを見送っていると、ウグイスが鳴いた。
 朗々たる囀(さえず)りである。
 ウグイスも繁殖期を迎えたようだ。

 


木五倍子(きぶし)の花  (散歩道:神奈川県横須賀市)



    花札の雨の柳か花木五倍子 /むく

         (はなふだのあめのやなぎか はなきぶし)




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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

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渡邊むく

Author:渡邊むく
産業技術英語通訳・翻訳者。男性。岩手県生まれ宮城県育ち。人生の大半は首都圏暮し。海外生活約10年。俳句歴:2000年より。主な発信地:神奈川県横須賀市、山梨県山中湖村。

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