渡邊むく俳句ブログ~まあおたいらに~渡邊むく俳句ブログ~まあおたいらに~ 2019年11月
FC2ブログ
航跡もイルカの群も夕焼ける

月刊「俳句界」掲載句(2019年)

2019/11/21 Thu

月刊 俳 句 界  掲載句 (2019年)



※ 月刊『俳句界』2019年8月号掲載句を追加更新しました。




        春風に逝きけり我が師風人子

        (はるかぜにゆきけり わがしふうじんし)
        2019年8月号 雑詠 稲畑廣太郎・加古宗谷・鈴木しげを選:佳作
        ※ 平成31年4月6日 高田風人子先生逝去



        惜春忌虚子恋と言ひ憚らず

        (せきしゅんき きょしこいといいはばからず)
        2019年8月号 雑詠 辻桃子選:秀逸



        湖うらら水陸両用バスも浮き

        (うみうらら すいりくりょうようばすもうき)
        2019年7月号 俳句トーナメント 石井いさお選:佳作
        ※ 山中湖村にて



        花ミモザ巴里の土産の砂糖菓子

        (はなみもざ ぱりのみやげのさとうがし)
        2019年7月号 雑詠 角川春樹選:秀逸
        有馬朗人・稲畑浩太郎・西池冬扇選:佳作



        公魚舟あかときの雨よろこびて

        (わかさぎぶね あかときのあめよろこびて)
        2019年7月号 雑詠 今瀬剛一選:秀逸
        櫂未知子・鈴木しげを選:佳作
        ※ 山中湖村にて



        頬白の背筋伸ばせとさへづれり

        (ほおおじろの せすじのばせとさえずれり)
        2019年7月号 雑詠 佐藤麻績選:佳作



        震災に戦災の廟墨堤春

        (しんさいにせんさいのびょう ぼくていはる)
        2019年6月号 兼題「災」 大高霧海選:佳作



        早咲きの銘は十郎曽我の梅

        (はやざきのめいはじゅうろう そがのうめ)
        2019年6月号 雑詠 有馬明人選:佳作



        句仲間の湯仲間となる梅のあと

        (くなかまのゆなかまとなる うめのあと)
        2019年6月号 雑詠 山尾玉藻選:佳作
        ※ 投稿後「句仇の湯仲間となる梅見あと」と推敲。



        窓に来る鳥にも与ふ寒の水

        (まどにくるとりにもあたう かんのみず)
        2019年5月号 雑詠 西池冬扇選:佳作
        ※ 山中湖村にて



        とある日の妣の匂ひや寒の墨

        (とあるひのははのにおいや かんのすみ)
        2019年5月号 雑詠 夏石番矢選:佳作



        馬肉食ぶ慣はし杣の年忘れ

        (ばにくたぶならわし そまのとしわすれ)
        2019年5月号 雑詠 茨木和生選:秀逸/加古宗也選:佳作/
        鈴木しげを選:佳作/辻桃子選:佳作/行方克己選:佳作
        ※ 山中湖村にて



        子の頃の重たき蒲団かけす色

        (このころのおもたきふとん かけすいろ)
        2019年5月号 俳句トーナメント 石井いさお選:ベスト4

※ 選評: 瞼に残るかけす色。(石井いさお先生)



        火のあればすなはち囲み冬花火

        (ひのあればすなわちかこみ ふゆはなび)
        2019年4月号 俳句トーナメント 五島高資選:佳作
        ※ 山中湖村にて



        初鵙のひと廻りして小谷戸かな

        (はつもずのひとまわりして こやとかな)
        2019年2月号 雑詠 辻桃子選:佳作



        しのぶ草どれも小さな屋敷墓

        (しのぶぐさ どれもちいさなやしきはか)
        2019年2月号 雑詠 茨木和生選:佳作
        ※ 忍野村にて



        善玉の足らぬと言はる秋渇き

        (ぜんだまのたらぬといわる あきかわき)
        2019年1月号 俳句トーナメント 堀本裕樹選


 カテゴリーの“月刊「俳句界」掲載句”をクリックすると、過去の全掲載句を一覧することが出来ます。

文學の森社発行の月刊『俳句界』のウエブサイトはこちら



 ご訪問ありがとうございました。


ブログランキング: 日本ブログ村  FC2
↓ よければ拍手・コメントをお願いします。励みになります。

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

秋高し / 技師の秋

2019/11/20 Wed

    秋高く五輪パラボラ建てられし

        (あきたかく ごりんぱらぼらたてられし)


    突貫の五輪パラボラ技師の秋 /むく

        (とっかんのごりんぱらぼら ぎしのあき)



 十月富士 (2019.10.2 山中湖村:山梨県南都留郡)


 前の記事で秋の句は終りにと書きましたが、やはり書き留めておかねばと思う句があり、追加することに。

 二句とも、去る10月24日に東京の市谷で行われた『風人子先生を偲ぶ会』の席上で紹介させていただいたもの。
 事前に投句しなければならなかったのだが、体調、俳句ともにスランプでその礼を失し、当日、先生との思い出の話の中で俄かに紹介させていただくことになってしまった。

 パラボラアンテナ

 数年前の秋のある日、横須賀には希少な、今でも田園の残る里を散歩していたところ、若き日の風人子先生をご存じの方に偶然お遇いした。
 先生とはほぼ同年配の方で、浦賀造船所で職場が一緒だったという。
 その方の家の玄関に招き入れられ、古いスクラップブックを見せていただいた。
 そこには、1964年の東京オリンピックを前に茨城県の鹿島に建設された、テレビの衛星中継用のパラボラアンテナの新聞記事が写真とともに大切に保存されていた。

 パラボラは直径が30メートルもある巨大なもので、当時打ち上げが盛んになってきた通信衛星を使って日本とアメリカが共同して、世界初となる衛星テレビ中継を行おうというプロジェクトのために建設された。
 テレビ放送の記念すべき技術革新プロジェクトが、オリンピックに間に合うようにと、急ピッチで推進されたのだ。
 国家の威信を賭けたそのプロジェクトに成功裏に参加できたことを、その方は生涯の誇りの一つにして来られたようだった。

 その方のお名前を伺い、後日、風人子先生に手紙でご報告申し上げた。
 先生からのご返事には、「その人は思い出せませんが、委細お目にかかった時に」と書かれていた。
 
 風人子先生には次の横須賀吟行会でお会いした。
 そして先生から、パラボラは浦賀造船所で製作し、切断して鹿島に運び、現地で再度溶接組立して完成させたこと、現地責任者として先生が工事の指揮を取られたことをお伺いした。
 その時、先生が呟くように仰られた一言が強く耳に残っている。

 「マスコミの人がたくさん見に来たんだが、あの時、マスコミの人たちにもっと親切にすれば良かった。」
 マスコミがお好きではない先生らしいエピソードとも思えたが、その先生にしてそういう後悔を漏らされるとは…と、一瞬意外に感じられたからだ。
 が、直ぐに、そのやさしさこそが先生らしいと思い直した。
 先生のあの一言の呟きが、今でも私の耳を離れない。

 風人子先生のマスコミ嫌いはこと俳句に関してであり、それは虚子恋一徹ゆえに培われたもののように思える。
 マスコミが…ではないが、「虚子先生は賞が嫌いだった」とも述懐しておられる。
 「賞がショーにならないように」と、賞流行りになった俳句界を嘆いてもおられた。
 先生が主宰する『惜春』には「会員」があるのみで、「同人」も置かれなかった。
 一つとして結社内の賞は設けられなかった。
 私が風人子先生の門を叩いたのは先生の晩年。
 先生は既に俳句界とも距離を置かれていた。

 杯を交わしたことのある『惜春』の先輩の中には、半ば冗談で、「風人子先生に虚子のような政治力が少しでもあれば」とこぼす方もいた。
 しかし、先生のそういう頑固さと、俳句に対して抱いてこられた葉隠れのような矜持(きょうじ)が、私は大好きだ。
 俳句界は高田風人子という一つの大きな宝を失ったのだと、独り思っている。

 鹿島の大パラボラアンテナは東京オリンピックの前年の1963年に完成し、同年11月23日に、太平洋を越えての初めての衛星テレビ中継が成功した。
 この歴史的な衛星中継が届けたのが、皮肉にもケネディ大統領暗殺の悲報だったことは忘れられない思い出である。


 (2019年11月20日 山中湖にて)


 ご訪問ありがとうございました。


ブログランキング: 日本ブログ村  FC2

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

紅葉(もみじ) / ホ句の秋

2019/11/19 Tue

    ミシガンの紅葉懐かし赤煉瓦


        (みしがんのもみじなつかし あかれんが)



 もみじ (2019.11.12 山中湖村:山梨県南都留郡)


 赤レンガ

 晴れた日の街で赤レンガ造りの建物を見かけると、
 合衆国ミシガン州の町カラマズーの紅葉の頃を思い出す。

 同じミシガン州の町でも、カラマズーは州都デトロイトのような大都市ではない。
 ピューリッツァー賞を三回受賞した詩人カール・サンドバーグが
 『カラマズーの罪』に叙した通りの、小さな町だ。

 小さな町だが、カラマズーには大学が少なくとも二つはある。
 フォードの自動車工場はないが、アップジョンという大きな製薬会社がある。
 テレビやラジオの放送局も、市の交響楽団もある。

 カラマズーは小さな町だが、何でも揃っている。
 大通りに面した草地の柵の中には、サラブレッドやインディアンホースが
 放し飼いされている。
 カラマズーは、誇り高い中西部の裕福で保守的な町だ。
 
 カラマズーの街路樹にはメープルの巨木が多い。
 が、特にわたしの記憶に鮮明なのはドッグウッド。
 ハナミズキとかアメリカヤマボウシと呼ばれている、あのドッグウッドだ。

 遠い昔のことなので、ドッグウッドの花はあまり記憶にない。
 白い花だったか、ピンクの花だったか。

 花は覚えていないが、ドッグウッドが紅葉すると、
 町は
グランマ・モーゼスの絵の世界になった。
 彼女の素朴画の世界そのままのカラマズーの秋の美しさは、
 わたしの中で今も色褪せることがない。

 秋晴の街で赤レンガ造りの建物を見かけると、
 若かりし日を過ごした町カラマズーが懐かしくなる。


カラマズーの罪(The Sins of Kalamazoo)

- Carl Sandburg(抜粋)


Yes, Kalamazoo is a spot on the map
And the passenger trains stop there
And the factory smokestacks smoke
And the grocery stores are open Saturday nights
And the streets are free for citizens who vote
And inhabitants counted in the census.
Saturday night is the big night.
Listen with your ears on a Saturday night in Kalamazoo
And say to yourself: I hear America, I hear, what do I hear?

Main street there runs through the middle of the town
And there is a dirty postoffice
And a dirty city hall
And a dirty railroad station
And the United States flag cries, cries the Stars and Stripes to the four winds on Lincoln's birthday and the Fourth of July.

注 1) "dirty":  詩の諧謔。ポストオフィスもシティホールも鉄道駅も本当は"clean"である。
  2) "citizens who vote": 白人を指す。サンドバーグ(Carl Sandburg: 1878~1967)がこの詩を発表した当時はまだ黒人に公民権が与えられていなかった。



 散り紅葉 (2019.11.12 山中湖村:山梨県南都留郡)



    ルーペ手に苔を覗くや大花野 /むく


        (るーぺてにこけをのぞくや おおはなの)


 最後に、置きどころのなかった句を。

 冬へ

 今秋の句のご紹介は今日で終りにします。

 (2019年11月18日 山中湖にて)


 ご訪問ありがとうございました。


ブログランキング: 日本ブログ村  FC2

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

草の花

2019/11/18 Mon

    いのち即小さな宇宙草の花

        (いのちそくちいさなうちゅう くさのはな)



 草の花 (2019.10.06 山中湖村:山梨県南都留郡)


 草の花

 即吟した元の句は…。


    足もとに小さな宇宙草の花 /むく

        (あしもとにちいさなうちゅう くさのはな)


 句会で採っていただいた後者の句、「むく」と名乗りを上げると、採ってくださった方が「あら、むくさんなの?」と意外の声。
 座が笑いの渦になった。
 「すみません、騙しちゃいました」と照れ隠し。

 感じたことをそのまま…ではあるが、可愛いらし過ぎ…と自分でも思いながら提出した句。
 今さらここで直して良かったか、直さないほうが良かったか…。


 秋から冬へ

 ブログの更新をサボっていた間に詠んだ秋の句を整理。
 なかなか冬に辿り着きません。
 あと1回ぐらいで秋の句を終りにしたいと思います。



ふるさとは今も単線草の花 /原田静子



 (2019年11月18日 山中湖にて)


 ご訪問ありがとうございました。


ブログランキング: 日本ブログ村  FC2

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

黄葉(こうよう) / 落葉松(からまつ)

2019/11/17 Sun

    世の中をなべて明るく黄葉す

        (よのなかをなべてあかるく こうようす)


    黄葉のもつとも窓を明るうす /むく

        (こうようの もっともまどをあかるうす)



 窓の秋 (2019.11.14 山中湖:山梨県南都留郡)


 落葉松

 東京で暮らしていた青春時代、白樺や落葉松は一つの憧れだった。
 白樺や落葉松は、夏涼しい高原の象徴に思えた。

 先日、山中湖の地元の方が、「白樺といえば軽井沢」と語っておられた。
 多くはないが山中湖界隈にも白樺は生育している。
 山中湖の人にしてそうか…と思った。
 「白樺と軽井沢」のイメージはそれぐらい強いということであろう。

 では、落葉松と言えば…いったい何になるだろう。
 青春時代の私には北原白秋の詩『落葉松』…だった。
 が、いろいろな場所の落葉松を見てきた結果、特定の場所のイメージはぼやけてしまった。

 山中湖界隈には圧倒的に落葉松林が多い。
 いつの日か、「落葉松といえば山中湖」と懐かしむようになるだろう。

 枯れ枝がサルオガセを纏いはじめる、木の芽時のからまつ林。
 冬芽から可愛らしい小さな緑が吹き出る、陽春のからまつ林。
 その小さな緑がしだいに整って迎える、新緑のからまつ林。
 あっという間に若枝が育って小鳥も見えにくくなる、夏の茂りのからまつ林。
 倒れた幹が森の径のあちこちで通せん坊している、台風季のからまつ林。
 金屏風さながらに立ち並ぶ、荘厳な黄葉のからまつ林。
 きらきらと輝きながら細やかな葉が静かに降り積もる、黄落のからまつ林。
 凛として寒風に耐える、美しい裸形のからまつ林。

 「落葉松といえば山中湖」と、懐かしむ日が来るだろう。
 そう遠くはない、いつか。



 落葉松林 (2019.11.12 山中湖:山梨県南都留郡)


落葉松 (北原白秋)


からまつの林を過ぎて、
からまつをしみじみと見き。
からまつはさびしかりけり。
たびゆくはさびしかりけり。

二  
からまつの林を出でて、
からまつの林に入りぬ。
からまつの林に入りて、
また細く道はつづけり。

三 
からまつの林の奥も
わが通る道はありけり。
霧雨のかかる道なり。
山風のかよふ道なり。

四 
からまつの林の道は
われのみか、ひともかよひぬ。
ほそぼそと通ふ道なり。
さびさびといそぐ道なり。


からまつの林を過ぎて、
ゆゑしらず歩みひそめつ。
からまつはさびしかりけり、   
からまつとささやきにけり。


からまつの林を出でて、
浅間嶺にけぶり立つ見つ。   
浅間嶺にけぶり立つ見つ。
からまつのまたそのうへに。


からまつの林の雨は
さびしけどいよよしづけし。
かんこ鳥鳴けるのみなる。
からまつの濡るるのみなる。
  
八 
世の中よ、あはれなりけり。
常なけどうれしかりけり。
山川に山がはの音、
からまつにからまつのかぜ。



 (2019年11月17日 山中湖にて)


 ご訪問ありがとうございました。


ブログランキング: 日本ブログ村  FC2

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

紅葉(もみじ) / 冬紅葉 / 蓮ひらく

2019/11/16 Sat

    素嬪の朝の健啖もみぢ宿

        (すっぴんのあさのけんたん もみじやど)



 錦秋 (2019.11.14 山中湖:山梨県南都留郡)


 紅葉宿

 ガンコちゃんネタの句ではない。
 念のため。

 もっと種を明かせば、所用で急に泊まることになった首都圏のビジネスホテルでの一句。
 ラグビーのワールドカップ決勝戦の当日で、ホテルの予約に苦労した末の宿泊だった。

 職を退くとホテルに泊まることも少なくなる。
 そんな日常にあってみれば、たとえどんな宿でも、桜の季節に泊まるならば花の宿、錦秋ならば紅葉宿たり得よう。


 しかし、女性には享けない句だろうなぁ…。

 健啖

 カロリー制限が必要な私が一食に摂る穀類(炭水化物)の目安は60g。
 朝は全粒粉のパン。
 昼はずっと讃岐うどんであったが、GI値を気にするようになって、最近は乾麺の蕎麦。
 三分の二束ほどを茹でて、冷たい蒸篭(せいろ)にしてさっぱりと食す。
 ― 安い乾麺でも選べばそれなりに香りの良い蕎麦もある。
   (いま食べているのは『会津桧枝岐(あいづひのえまた)』、池田食品工業㈱製。
    蕎麦の美味さは蒸篭に尽きる。 -
 夜は玄米入りの粥。
 (たまのお付合いの席では大いに羽目を外し、日頃のストレスを解消するが。)

 そんな案配なので、朝ご飯のお代わりなど、とんでもない。

 旺盛な食欲は健康の証。
 弁解になるが、羨ましかったのである。
 当世めく光景に、なんだかワクワクしたのだ。

 素嬪さんたちはみな別嬪さんだった♪
 枯蓮の身になっても妄想は勝手に膨らむ。



    コーヒーにスジャータを入れ蓮ひらく /むく


        (こーひーにスジャータをいれ はすひらく)


 荒行苦行の末、息も絶え絶えになられた時に、お釈迦様が村人からお布施にいただいたミルクのことを、ふと。

 GI値

 昨夜計ったところ、理想体重の第1目標まであと1.9kgに迫った♪
 ここ数か月、GI値を考えた食生活を強く意識するようになった効果だろうか。
 なるべくGI値の低い食品を摂り、炭水化物は最後に食べといった工夫を取り入れている。
 血糖値が高めの人は一考の余地があるかもしれない。


 健康

 今年の夏、膝下から足の指にかけての下肢が腫れて、象の足のように太くなった。
 感染症にかかったのだ。
 糖尿病の人は感染症にかかりやすいらしい。
 下手をすると足を切断する羽目になることもあるとか。
 幸い、抗生物質やステロイド系の軟膏で治療を続けて全治したが、これからも注意を要することだ。

 健康第一。
 何ごとも慌てず、少しづつゆっくりやって行こう。
 概はこれまで通り、というところかな。



 晩秋 (2019.11.13 山中湖:山梨県南都留郡)




寺清浄朝日清浄冬紅葉  /高田風人子



 (2019年11月16日 山中湖にて)


 ご訪問ありがとうございました。


ブログランキング: 日本ブログ村  FC2

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

小牡鹿(さおしか) / 鹿火屋守(かびやもり)

2019/11/15 Fri

    さ牡鹿の啼いて玄米粥煮ゆる /むく

        (さおじかのないて げんまいがゆにゆる)



 ニホンジカ (2019.11.12 山中湖:山梨県南都留郡)


 鹿の鳴き声

 山中湖の寓居の周りには野生のニホンジカが現れる。
 私が見かけるのは、たいてい探鳥に歩く朝のからまつ林の中。
 母鹿と子鹿の6頭ほどの群であることが多い。
 が、この日見たのは10頭ほどの群(上の写真)だった。

 角が生えているのは牡鹿。
 角にまだ枝がないのは今年生まれた若鹿に違いない。
 その角は来年の春先には抜け落ち、二股に枝分かれした新しい角が生えてくる筈だ。

 角がないのは雌鹿。
 今年生まれた牡鹿は、まだ母鹿と一緒に行動してしているようだ。
 が、牡はいずれ母鹿から離れて牡だけの群を作るらしい。
 そして、求愛の季節になると、雌鹿をめぐって牡鹿同士が角を突き合わせて争うようになる。

 写真の鹿の群の後ろのほうに、幾つにも枝分かれした立派な角の牡鹿が映っている。
 闘いに勝った牡だろうか。

 鹿は幾通りか異なった鳴き方をする。
 人間をはじめ、鹿にとって危険な生き物に遇ったときの、仲間に警戒を呼びかける声。
 秋も深まった頃の、牡が雌を呼ぶ求愛の声など。

 辺りがすっかり暗くなると、寓居に居ても(一服しにバルコニーに立ったときだが)雌鹿を呼ぶ牡鹿の声が聞こえる。
 長く尾を引く淋しげなその鳴き声は、たしかに“もののあわれ”を感じさせる。



 からまつ林 (2019.11.12 山中湖:山梨県南都留郡)




淋しさにまた銅鑼打つや鹿火屋守  /原石鼎



 原石鼎(1886~1951)は医家の三男として生まれた。自らも医師となる道を歩んでいたが、文芸に熱心のあまり落第し、医師への道を断念したと伝えられる。一年ほど吉野に住んで、そこに医師として赴任していた兄の仕事を手伝ったという。掲句はその時に詠まれた石鼎を代表する名句。作者の境遇に思いを馳せると、いっそう深い哀愁を帯びてくる。(むく)

 (2019年11月15日 山中湖にて)


 ご訪問ありがとうございました。


ブログランキング: 日本ブログ村  FC2

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

柿捥ぎ

2019/11/14 Thu

    群れ猿の里に来ぬやう柿捥ぐと /むく

        (むれざるのさとにこぬよう かきもぐと)



 柿たわわ  (ストック写真)


 野猿

 山中湖村では野生の猿を見かけたことがない。
 山中湖に来る前に居た御殿場でも見なかった。
 その野生の猿が、富士吉田市の三ツ峠山寄りの地区には出没するそうだ。
 熟れ柿が目に付くと、猿が群を成して食べに来るという。
 寒くなるにつれ、山では十分な食物を得ることが出来なくなるためだろう。

 猿が来ることが問題なのは、家柿を食べるからではなく、畑の作物を荒らすからだという。
 猿がもたらす問題は食害の他にもいろいろあるかもしれない。
 が、農家にとっては、畑を荒らされるのが一番の困りものであろう。

 柿は猿も食うが、熊も木に登って捥いで食うそうだ。
 本州にはヒグマはいない。
 いるのはツキノワグマだけである。
 しかし、ツキノワグマも熊。
 怖さは猿の比ではない。


 『さるかに合戦』

 猿と柿…というと、「さるかに合戦」を思い出す。
 小学校一年生のときの学芸会で、クラスで演じた思い出がある。
 私の役は「昆布」だった。

 ところが、大人になってから読んだ「さるかに合戦」には昆布は登場してこなかった。
 どうして私の役は昆布だったのかと、しばらく考え込むこととなった。

 ある日、「さるかに合戦」には地方の違いなどによって異なるバージョンがあると知った。
 猿、蟹、臼、栗、蜂の他に「牛の糞」が登場するバージョンがある。
 私が演じた昆布は、その牛の糞の代わりであるらしい。

 担任の先生が基にしたバージョンが「昆布」編だったのか。
 それとも、子供に「牛の糞」の役を演じさせるのは可哀そうだと思った先生の配慮だったのか。
 今では知る由もない。



  散歩 (ストック写真)



おむすびを三つ平らげ秋の晴  /高田風人子


 きょう読んでいた風人子先生の句集『惜春譜』(平成8年:角川書店刊)に。先生六十三歳の食欲。私が初めてお目にかかった頃の先生は、すでに小食であられた。「師の昼はおむすび一個けらつつき/むく」。この句を詠んだ時、先生のおむすびの句のことは頭になかった。きょう出合えて嬉しい。(むく)

 (2019年11月14日 山中湖にて)


 ご訪問ありがとうございました。


ブログランキング: 日本ブログ村  FC2

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

黄落期 / 黄落

2019/11/13 Wed

    黄落期失はるもの現るるもの /むく

        (こうらくき うしなわるものあるるもの)



 黄落期  (2019.11.07 散歩道:山梨県南都留郡山中湖村)


 黄落期

 この季節の晴れた日の山中湖は、一歩外に出さえすればファーストクラスの紅葉を雪化粧した富士山とともに堪能出来る。
 寓居の窓から見える落葉松もみじの金色の明るさもなかなかで、毎朝カーテンを開けるのが楽しみだ。
 贅沢なことを言うようだが、わざわざ遠くまで紅葉狩りに出掛ける必要はない。

 実際に貧乏人である私は、過ぎたる贅沢をさせていただいていると思っている。
 さびしい懐も顧みずに毎日高級レストランで豪華なご馳走を食べているようで、お尻の座りが良くないほどである。

 ひたすら造化に感謝あるのみ。
 ガンコちゃんにも。



 黄葉  (2019.11.07 散歩道:山梨県南都留郡山中湖村)



 宿木  (2019.11.07 散歩道:山梨県南都留郡山中湖村)



 晩秋  (2019.11.07 散歩道:山梨県南都留郡山中湖村)



黄落やいつまでもある目の鱗  /土橋たかを


 黄落も富士山の初冠雪も毎年見られるものだが、季節が巡ってくると毎年目から鱗の思いがする。感動する心さえ失わなければ、落ちる目の鱗はいつまでもあるのだ。呪文のかけ方が巧い句。言葉には呪力がある。俳句にもある。覚えにくい言葉は呪文にならない。だから五七五なのだ。俳句も一種の呪文。そう考えている。(むく)

 (2019年11月13日 山中湖にて)


 ご訪問ありがとうございました。


ブログランキング: 日本ブログ村  FC2

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

初鵙(はつもず) / 鵙

2019/11/12 Tue

    初鵙のお中道より下りて来し /むく

        (はつもずの おちゅうどうよりおりてきし)



 秋桜  (2019.10.09 山中湖花の都公園:山梨県南都留郡山中湖村)


 モズ(鵙、百舌鳥、百舌)

 お中道(おちゅうどう)は富士山の五合目あたりを周回する修験道。
 マイカーで五合目まで登れるようになった昨今は、歩いて自然を楽しめる道として知られている。

 秋になるとどこからか人里近くに現れて、鋭い鳴き声で季節の到来を教えてくれるモズは、比較的身近な野鳥。
 餌となる虫や小動物が多い夏には、富士山五合目のような標高が高い場所でも見かける。
 秋になって寒くなるにつれ山には餌が少なくなるので、標高の高い山に住むモズは越冬のために暖かい低地に下りてくる。
 低地の人里には田んぼや畑があり、カエル、バッタ、トカゲといったモズの好む餌が豊富だ。
 
 今年、山中湖で初鵙を聞いたのは、十月になってからだったろうか。
 まだ九月のうちだったかもしれない。
 秋が深まるにつれ、村のあちこちで頻繁にモズの声を聞くようになった。

 モズが鳴くのは餌を獲るための自分の縄張りを主張しているのだそうだ。
 他のモズが自分のテリトリー内に侵入してこないようにするためであろう。
 モズは雌雄間であってもテリトリーを譲らないという。
 冬になる頃にはそれぞれの縄張りが定まり、鳴くことも次第に少なくなるようだ。



    ききと鵙吾子の瞳聞こへたるらしや  /高田風人子


 (2019年11月12日 山中湖にて)


 ご訪問ありがとうございました。


ブログランキング: 日本ブログ村  FC2

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
男性。岩手県生まれ宮城県育ち。商社勤務、産業技術英語通訳・翻訳者を経て現在はほぼ引退。愛妻ガンコちゃんと二人暮らし。引越し回数二十六回。現在の主な発信地は東京へも富士山へも約70kmの神奈川県秦野市。俳句は2000年から。リンクはどうぞご自由に。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
リンク
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR