渡邊むく俳句ブログ~まあおたいらに~渡邊むく俳句ブログ~まあおたいらに~ 2018年11月
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師の昼はおむすび一個けらつつき

2018/11/30 Fri

    一見に鴨を振舞ふ心意気 /むく

        (いちげんにかもをふるまう こころいき)



 マガモ (2018.11.17 山中湖:山梨県)


 締切

 月末は仕事の期日や投句の締切が重なる。
 余裕を持っていたつもりが、不意の用事などで忙しくなったりすることもある。
 余裕には、そうした不測の事態も見込んでおくことが必要だと、今さらながら思ったりもする。

 抱えている仕事の納期は3日後。
 先に遊んでしまわないように…とはいつも思うことだが、これが一番難敵。
 先に遊んでは締切に終われる、の繰り返し。
 たまに我ながら手際が良いなどと思ったときに限って、何かが抜けていたりするものだ。

 年を取るほど火事場のくそ力も出なくなる。
 つまり、万事余裕を持って行動することがより大事になってくる、ということのようだ。
 何をぼやいているんだか。



 朝の富士山 (2018.11.23 山中湖:山梨県)


 (2018年11月30日 山中湖にて)


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白鳥

2018/11/29 Thu

    たとふれば白鳥羽のふくらみし /むく

        (たとうればはくちょう はねのふくらみし)



 冬の月 (2018.11.15 山中湖:山梨県)


 白鳥

 羽を膨らませて泳ぐ白鳥の姿がプリマドンナに見えて、面映ゆい。
 だいたい、バレーはテレビや映画で見たことがあるだけで、劇場公演には足を運んだことがない。
 話が逸れるが、宝塚歌劇にだって、何かの付き合いから東京で一回足を運んだだけである。
 男としては、やっぱり面映ゆ過ぎるのだ。

 今は無くなったが、銀座(有楽町駅前)にあった日劇ミュージックホールには、セミヌードダンスを観に何度も通った。
 セミヌードダンスもストリップショーの一つということになるのかもしれないが、日劇ミュージックホールのそれには高い芸術性が感じられた。
 一つ言い訳をしておくと、そのショーを見に行ったのは自前ではなく、すべて外国から迎えたビジネスマンの接待であった。
 しかし、たとえ接待であっても、日劇ミュージックホールを選んだのは他ならぬ自分である。
 男対男のビジネス上での大事な接待に宝塚歌劇はないだろう、という選択基準は無意識のうちに働いていたようだ。

 正直に言えば、私自身も結構楽しんで観ていた。
 丸尾長顕(まるお・ちょうけん)というプロデューサーはなかなか大したものだと感心したりもした。
 彼の演出は、先の大戦で心の傷を受けた時代の男たちにスポットが当てられ、そのどうしようもない悲しみに対する同情が滲み出ていた。
 シャンソンの名曲の一つ「パリの屋根の下」を聴くと、日劇ミュージックホールで歌われていたことを思い出す。
 
宝塚でも歌われていたこの唄が日劇ミュージックホールにも取り入れられたのは、丸尾長顕が宝塚歌劇出身の文芸家であったことに関係していよう。

 日劇ミュージックホールは、いわばオトナの男たちの宝塚だったかもしれない。
 戦後、多くの進駐軍が駐留した横須賀だとか富士吉田だとかで復興したら、ひょっとして団塊の世代への挽歌としてヒットするのではあるまいか。
 税収を増やすためにカジノで儲けるよりはよっぽど文化的意義があるだろう。
 たわ言である。

 掲句、「白鳥の羽膨らませ面映ゆし」と一旦は詠んで、すぐに「これはダメだ」と練り直した。
 面映ゆいのは年寄りのひが事に過ぎまい、と。
 美しいものは素直にその美しさを讃美するのが本道であろう。
 花も咲けば恋もするのが人生だ。
 今からでも遅くはない…えっ?



 白鳥 (2018.11.27 山中湖:山梨県)


 (2018年11月29日 山中湖にて)


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白鳥

2018/11/28 Wed

    白鳥の毬藻を探しゐるらしや

        (はくちょうの まりもをさがしいるらしや)


    白鳥の月へ毬藻を運ぶ夜半

        (はくちょうの つきへまりもをはこびよわ)


    白鳥の運ぶ毬藻を誰も見ず /むく

        (はくちょうのはこぶまりもを だれもみず)



 冬の月 (2018.11.24 山中湖:山梨県)


 風邪

 弱り目にたたり目。
 風邪を引けば仕事も忙しく。
 ブログ記事はしばらく手抜き更新に。

 俳句にも幻覚症状が顕われてきたか。



 夜明け富士 (2018.11.24 山中湖:山梨県)


 (2018年11月28日 山中湖にて)


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冬の星

2018/11/26 Mon

    電飾祭馴染めずにゐる冬の星 /むく

        (でんしょくさい なじめずにいるふゆのほし)



 有明 (2018.11.17 山中湖:山梨県)


 電飾祭

 勤労感謝の日を入れた3連休が終わった。
 アメリカなどの外国では感謝祭の季節だ。
 それが終わるとクリスマス一色に。
 逆に言うと、感謝祭が終わるまではクリスマス商戦も始まらない。
 いや、始めないという方が正しいかもしれない。
 宗教を敬うことが当たり前の国だから。

 電飾祭…古い言い方。
 イルミネーションはおかしいというので、イルミネーションフェスタなどという言い方もされているようだが。
 どんな言葉が定着してゆくのだろう。

 山中湖のそれは「イルミネーション・ファンタジウム」。
 ファンタジーとミュージアムを合成した造語だとか。

 馴染めないと背を向けているのは良いことではない。
 何であれ、まず一度はのみ込んでみることだ。
 風邪が完治したらゆっくり楽しみに行こう。



 夕富士 (2018.11.25 山中湖:山梨県)


 (2018年11月25日 山中湖にて)


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今年米

2018/11/25 Sun

    今年米とや夕粥を炊きくれし /むく

        (ことしまいとや ゆうがゆをたきくれし)



 夜明け前 (2018.11.23 山中湖:山梨県)


 防寒

 ここ数日、朝の最低気温が次第に下がり続け、今朝は氷点下5℃に。
 御殿場では氷点下9℃という朝があったが、あれは大寒の一番寒かった朝のこと。
 氷点下20℃になることもあるという山中湖とは比較にならない。
 そろそろ、外に出た時のカメラレンズの結露防止対策を考えなくては。

 リビングの大窓と洋室の窓にインナーサッシ(LIXILインプラス)を入れて二重サッシ化したのは正解だったようだ。
 これだけで防寒対策が足りる訳ではないが、効果の大きさは驚くほどである。
 窓の結露もかなり少なくなる。
 PVC樹脂製サッシであることも高い断熱性に寄与しているようだ。
 (アルミニウム製だとアルミ自体が熱伝導率が高いために冷える。)
 密閉性の高さも特長のようだ。
 良いものは良いので宣伝しておく。

 肝心の室内暖房だが、リビングにはエアコン、和室と洋室はガス温水温風暖房機が設置されている。
 どちらも試運転しただけで、まだ使っていない。
 電気代、ガス代が相当嵩みそうなので、できれば使わずに過ごそうと思っている。
 代わりに、石油ファンヒーターと電気炬燵を使っている。
 電気ストーブ、ホットカーペット等は適宜に。
 どうせなら、エアコンは寒冷地仕様のもののほうが良さそうだが、エアコン暖房も使うことになったら改めて考えることにする。

 他に、電気を使わない昔ながらの石油ストーブを停電時の非常用として備えている。
 これは、アメリカのミシガン州で過ごした若い頃に、ブリザードで3日間停電したときに得た教訓でもある。
 非常用としてはカートリッジ式のガスコンロなども備えている。
 結氷した山中湖の氷上でワカサギ釣りをすることは多分ないので、七輪と練炭までは用意していない。

 慣れない寒冷地生活体験。
 どうしたらより快適に過ごせるか、いろいろと試行錯誤が続く。



 曙光 (2018.11.21 山中湖:山梨県)


 (2018年11月25日 山中湖にて)


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よべの雪

2018/11/22 Thu

    紅富士の裾を拡げしよべの雪 /むく

        (べにふじのすそをひろげし よべのゆき)



 午前6時16分 (2018.11.21 山中湖:山梨県)



 午前6時20分 (2018.11.21 山中湖:山梨県)



 午前6時22分 (2018.11.21 山中湖:山梨県)



 午前6時24分 (2018.11.21 山中湖:山梨県)


 紅富士

 夏の赤富士に対して、冬の朝夕に紅色に染まる富士は紅富士と呼ばれている。
 赤富士は夏の季語になっていますが、紅富士は季語にはなっていない。

 紅富士、約5分間の短いショーだった。


 (2018年11月22日 山中湖にて)


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日向ぼこ / 冬うらら

2018/11/21 Wed

    富士にあそぶ雲ありうれし日向ぼこ

        (ふじにあそぶくもありうれし ひなたぼこ)


    声をかけ声をかけられ日向ぼこ

        (ふじにくもあそぶはうれし ふゆうらら)


    吾トイレの百ワットとや冬うらら /むく

        (われといれのひゃくわっととや ふゆうらら)



 笠雲富士~大池 (2018.11.17 山中湖:山梨県)


 氷点下2℃

 風邪気味なので句は軽く、日記は手短かに。

 今朝は気温が氷点下2℃まで下がった。
 夜明けの富士山の写真は明日にでも。



 富士小春~長池親水公園 (2018.11.17 山中湖:山梨県)


 (2018年11月21日 山中湖にて)


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小六月(ころくがつ)

2018/11/20 Tue

    小六月日暮るるまで遊びもし /むく

        (ころくがつ ひくるるまであそびもし)



 笠雲 (2018.11.17 山中湖:山梨県)


 引っ越し

 無事に引っ越しを終了。
 片付けはすぐに終わると思うが、落ち着くまではもう少しかかると思っている。
 実際に暮らしてみないと分からないことが必ず出てくるものだ。
 冬支度がぎりぎり間に合った感。
 と、私は気楽なことを言っているが、台所の使い勝手を良くしたりだとか、こまごましたことがたくさんあるガンコちゃんは、けっこう大変なことだと思う。
 感謝。

 曇っているのに気温の低い一日だった。
 風邪を引いたようだ。

 夜になって雲が晴れ、富士山の影も見えるようになった。
 明日の朝はどんな富嶽が見られるだろうか。



 小春日和 (2018.11.17 山中湖:山梨県)


 (2018年11月20日 山中湖にて)


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落葉掃(おちばはき) / 落葉積む / 落葉掻く

2018/11/19 Mon

    果てもなしゲリラ戦めく落葉掃

        (はてもなし げりらせんめくおちばはき)


    落葉積み忍者の潜みゐる気配

        (おちばつみ にんじゃのひそみいるけはい)


    落葉掃かれ一転苔の庭となる /むく

        (おちばはかれ いってんこけのにわとなる)



 ある山荘の苔庭 (2018.11.17 山中湖:山梨県)


 引っ越し前夜

 朝からの曇天が、昼を過ぎた頃から雨に変わった。
 御山(おやま)は雪に違いない。
 6回目の積雪…かな。

 明日は朝から晴れるという予報。
 引っ越し日和であって欲しい。

 引っ越しと言っても、すぐ隣のマンションに移るだけ。
 今の寓居は売りに出すが、冬になったばかりであり、すぐに買い手はつかないだろう。
 山中湖は夏の保養地だから。

 いろいろと出費が嵩む。
 今年は浪費の年。
 後悔はしていないが、ため息は出る。



 引っ越し先の窓の富士 (2018.11.16 山中湖:山梨県)


 (2018年11月19日 山中湖にて)


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落葉(おちば) / 落葉掃き

2018/11/18 Sun

    ふかふかのからまつ落葉踏むは好き

        (ふかふかのからまつおちば ふむはすき)


    雑木落葉かさかさ音のし過ぎるよ

        (ぞうきおちば かさかさおとのしすぎるよ)


    きみは雑木吾はからまつの落葉踏み

        (きみはぞうき あはからまつのおちばふみ)


    落葉楽しこれでわたしも山ガール /旧詠

        (おちばたのし これでわたしもやまがーる)



 からまつ落葉 (2018.11.15 山中湖:山梨県)



 ある山荘の庭落葉 (2018.11.01 山中湖:山梨県)


 梟(ふくろう)

 山中湖は湖畔を1周すると13.4kmある。
 昨日は早く目が覚めたので、一人で歩いて湖畔に出た。

 4,5人の銀輪部隊に遇う。
 外国の若者たちだった。
 ハロウィンの名残りか、角飾りが付いたヘルメットを被っている。
 目が合った先頭の青年が、私に声をかけて通り過ぎて行った。
 あの陽気さはアメリカ人だろうなぁ。

 貸ボート乗場の浮き桟橋に立っていると、犬を連れたご婦人がやってきて、桟橋で犬を遊ばせながら写真を撮り始めた。
 犬を連れての早朝散歩、日本人にちがいないと思う。
 ご近所の方か、それとも犬を連れて遠くから旅行に来たか。
 白鳥が一羽、犬の鼻先まで近寄ってきた。

 ご婦人に訊ねると、意外にも、河口湖からやって来たのだと言う。
 およそ五十歳ぐらいかとお見受けした。
 山中湖に来ることは少ないそうだ。
 私も河口湖に行くことは少ない。
 そろそろ終わりだが、河口湖は紅葉まつりで人が多いので、逃げ出してきたらしい。
 別荘住まいなのだろう。
 130個ほどいただいた百目柿(ひゃくめがき)の皮剥きに格闘したという話を、楽しく伺った。

 湖畔の道を少し先へ進んでゆくと、カメラも持たず、ただ富士山を見上げてじっと立っている、リタイアリーらしい年代の外国人男性に出遇った。
 アメリカからの旅行者で、夫人と一緒に12月初めぐらいまで山中湖に滞在するのだそうだ。
 夫人が写真マニアだと言う。
 夫婦のあり様、趣味のあり様もいろいろだ。

 ふと、フクロウを探しに行きたくなって、寓居に残してきたガンコちゃんに電話をかけた。
 「出ておいで」と、今朝は早起きした私のペースで話すのは、ちょっと幸せ気分。
 ありがとよ、ガンコちゃん。
 朝食サンドイッチの配達、ヨロシク♪
 
 やみくもにフクロウを探しても、見つかるものではない。
 一応は目撃情報に基づいてのことである。
 当てにはしていないが、見られそうな環境の下見のつもり。
 
 待ち合わせ場所の長池親水公園まで歩いて、ガンコちゃんを待つ。
 寓居から歩いて、湖を約半周した。
 公園にはすでに何十台もの車が止まっていて、乗って来た人たちが湖岸に立って富士山の写真を撮っている。
 もうとっくに日が昇っていて、雲にも変化がないので、私はほとんど撮らなかった。

 車の後にロードレーサーを積んで止まっているキャンピングカーのご仁に声をかけた。
 京都からやってきたというカメラマンで、同輩とお見受けした。
 一年のうち、9~10ヶ月は車中泊の旅を楽しんでいるという。
 今日はこれから長野まで行って、頼んであるリンゴを300㎏積んで京都に帰るのだとか。

 冬は九州、夏は北海道で2,3ヶ月滞在するのだそうだ。
 「奥さんに叱られませんか?」
 「だいじょうぶ、夏の北海道は家内と一緒です。」

 とやこうしていると、ガンコちゃんが車でやって来た。
 二人で歩いて大平山(1296m)登山道を登ってみた。
 山頂まで登るのはまた別の日にする。

 フクロウには遇えないまま山を下りたが、この辺りには初めて来たので、いろいろと参考になった。
 これからは、ときどき足を運ぶことになるだろう。

 帰りに、とある小さな貸自転車屋で、オーナーらしい老人に声を掛けた。
 「この辺りでフクロウを見られる場所をご存知ですか?」
 「…フクロウだけじゃないよ。
 ほら、飛ぶヤツ…何て言ったっけかな。」
 「鳥ですか?」
 「いや。」
 「ムササビですか?」
 「あぁ、それそれ…それから熊も、猪も、鹿も。」
 「熊や猪には遇いたくないですが、鹿もですか?」
 「あぁ、毎朝そこに水を飲みに来るよ。
 だけど、この時間じゃ遅いよ。
 朝早く来なくちゃ。
 あんた、どこから来たの?」
 「山中に住んでます。」
 「山中に住んでるんだったら、いい富士山の写真撮らなきゃダメだよ。
 そんないいカメラ持って、もったいない。」
 余計なお世話だ…と思ったものの、畳み込むように話す老人の強引さに負けて、ずるずると店の中に引き摺り込まれた。

 狭い上に雑然とした店内には、老人が撮った写真が壁のあちこちに飾ってある。
 「もう目が悪くなったから撮らなくなった。」
 そう言いながら見せてくださった老人の写真は、表装もすっかり古ぼけてはいたが、息を呑むほど素晴らしい作品だった。
 一つ一つ拝見してゆくと、全国紙などに紹介された傑作が数限りなくあった。
 大変な富士山写真撮りの達人に出遇ってしまったらしい。

 「紅葉と富士山はね、車の来る道路に寝そべってでも撮るんだよ。」
 丈の低い草花や地を這う虫を撮るために腹這いになることも厭う私には、耳の痛いことこの上ない。
 すっかり気合を入れられてしまった。



 引っ越し先の窓の富士 (2018.11.17 山中湖:山梨県)



    箒より何虫か出づ落葉掃き /むく

        (ほうきよりなにむしかいず おちばはき)


 (2018年11月18日 山中湖にて)


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プロフィール

渡邊むく

Author:渡邊むく
男性。岩手県生まれ宮城県育ち。約10年間の海外生活を除き首都圏の各地を転々。商社勤務の後、産業技術英語通訳・翻訳者。現在はほぼ引退し、愛妻ガンコちゃんと二人暮らし。主な発信地は山梨県山中湖村。俳句は2000年から。いつもあと5kg痩せたい♪

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